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人生を変えるとはどういうことか。

人生が変わるとは、どういうことだろうか。

Amazonで「人生が変わる」をキーワード検索すると、じつに1000冊以上の本が表示される。みんな人生を変えたいのだろうし、1000冊以上の本が必要なほど、容易には変わってくれないのだろう。

こういうとき、ぼくは英語に置き換えて考えるようにしている。英語で人生とは「life」である。そして英語の life には「生活」の意味がある。さらにこの場合の生活とは、ごはんを食べたり風呂に入ったりの、「営み」に近いことばだ。

当たり前のことではあるものの、人生を変えるとは「日々の営み」を変えていくことであり、1000冊の本が指南するような価値観の変容とはまた別の話なのである。


もう少しわかりやすい例を挙げよう。

ライフイベントということばがある。就職、結婚、出産など「人生の節目となる出来事」を指すことばだ。しかし、就職や結婚がほんとうのライフイベントである所以は、それが「営み」の変容を迫るものであるからだ。就職や結婚によって変わるのは「人生」ではなく「営み」なのである。

ぼくの場合、直近のライフイベントといえば、犬を迎えたことだった。うちに犬がやってきたことで、その営みは劇的に変化した。そう、もともとぼくは犬がほしかったのではなく、「犬のいる暮らし」がほしかったのだ。そうして営みを、結果としてのライフ(人生)を、変えたかったのだ。

人生を変えたければ、ヘンテコな思想やお説教に飛びつく前に、「なにをすれば『営み』が変わるのか」を考えよう。そして「営み」そのものを変える覚悟が自分にあるのか、自問しよう。

犬は変えるよー、営みを。