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まるで海外のどこかを旅するように。

海外旅行が好きだ。

たとえば10日間、ヨーロッパのどこかに旅行したとする。いちおう、仕事まわりの人たちには「毎日メールはチェックしますし、対応もできます。なにかあったらご連絡ください」みたいな一報を入れたうえで日本を発つのだけれど、まあ正直メールなんてほとんど見ない。インターネットも、ソーシャルメディアも、ほとんど見ない。見るとすればせいぜい「明日行く場所」の観光情報くらいだ。

10日間が過ぎたのち、日本に帰ってくる。テレビ、新聞、インターネット。カンカンガクガクの議論が交わされている。ほんの10日間であるとはいえ、軽い浦島太郎状態になった身からすると、すべてが「どーでもいいじゃん」の話に映る。そんなこと知らなくったって、そんなこと言わなくったって、そんなことに興奮しなくたって、世界はまわっているんだよ。実際、ぼくはそれを見てきたよ。10歩、20歩、30歩、引いた目で世のなかを見る。

とはいえ3日もすれば世間の渦に巻き込まれ、カンカンガクガクの一端を担ってしまったりする。「どーでもいいじゃん」の目を、忘れてしまう。


このところ意識的に、テレビやインターネット、ソーシャルメディアなどから距離を置くようにしている。淡々と仕事をして、あとは犬を撫でたり、犬と長い散歩したり、録りためた WOWOW の映画を観たり、本を読んだりで過ごしている。

ぼくの場合「接触機会の8割減」には、オンラインも含んだほうがいいようだ。インターネットに接する機会も、ふだんより8割減らす。それくらいがこころの平穏にはいいようだ。

長い海外旅行に行っていると思えば、それもできる気がする。