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学校について、すこし実務的なお話を。

昨日に引き続き、学校の話を書いていきます。

おかげさまで昨日発表した batons writing college に関して、たくさんの反響をいただきました。ほんとうにありがとうございます。この構想については語りたいこともいっぱいあるのですが、きょうは真剣にご応募を検討してくださっている方々に向けて、つとめて実務的なお話をさせていただければと思います。


【応募時の課題作文について】

ご応募いただくにあたって、氏名やご職業、ご連絡先などのほかに、ふたつの提出文を設けております。ひとつは「志望動機」。こちらは500文字以内のもので、文章の巧拙などはまったく気にせず、率直な想いを書いていただければと思います。なぜ応募したのかの気持ちが知りたいだけなので、文章的な巧拙でなにかを判断することはありません。

そしてもうひとつが「新型コロナウイルスが変えたもの」というタイトルの課題作文。こちらは3000〜4000文字と、一定のボリュームを持たせた原稿です。思いっきり「わたし」に引き寄せて書いたエッセイであっても、「世のなか」を俯瞰するようにして書いた論考であっても、このタイトルに合致した内容であれば、どんな原稿でもかまいません(たとえば誰かにインタビューした一問一答スタイルの原稿であっても)。すべての課題作文はぼく自身が目を通し、しっかりと選考させていただきます。


【講義について】

batons writing college の講義は、基本的に『取材・執筆・推敲』の内容に沿って進めていきます。教科書の「予習」は済んでいるという前提で、復習を兼ねた説明と、具体例を交えながらの応用、また疑問点に関する質疑応答などにたっぷり時間をとる予定です。

今年の3月に note さんでプレ講義をさせていただいたときと同じく、講義中にスライド(PowerPoint)を使うことはしません。必要に応じて、ホワイトボードにキーワードを書いていく程度でしょう。

この学校は、ぼくがプレゼンをする場ではなく、講演の延長にあるようなお話をする場でもなく、受講生のみなさんがぼくに「取材」をしていく場です。ぜひ、ひとりの取材者として、授業に臨んでください(そもそもスライドを多用しすぎた講義は、講師の自己満足と受講者の「わかったつもり」を誘発しやすい禁じ手だと、ぼくは考えています)。


【課題とフィードバックについて】

講義とは別に、毎回課題原稿を提出していただきます。それぞれの締切は、原稿の難度に応じて約10日〜3週間ほど。インタビュー原稿から論述原稿、エッセイに至るまで、さまざまなスタイルの課題を用意しています。

原稿に対するフィードバックは、「添削」と「総評」が二本柱。まずは原稿を読んだうえでの感想(総評)を述べ、それとは別に具体的な朱(添削)を入れていきます。また、これはバトンズで普段からやっていることなのですが、添削については赤(直し)、青(提案)、緑(コメント)と、三色のペンを使い分けながら丁寧に指摘を入れていく予定です。

さらにインタビュー原稿については、インタビューの音源とその文字起こしも提出していただき、ぼくがすべての音源を聴いたうえで「ここでこういう質問を返すべきだった」や「いまのことばを深掘りすれば、もっとおもしろい展開になった」など、インタビューそのものへの添削も入れていきます。これはぼく自身、はじめての試みなので——その作業量に怯えつつも——非常にたのしみにしているところです。

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そして提出していただいた原稿と、それに対するフィードバックは、受講生全員で共有します。恥ずかしさもあるかもしれませんが、全8回の講義で得られる「1000枚のフィードバック」は、本校オリジナルの、一生ものの「もうひとつの教科書」となってくれるはずです。


【受講料について】

はじめてのことでもあり、受講料の設定については最後の最後まで悩みました。学生さんを含む「これからの人」に向けた学校だけに、あまり高額にはしたくない。けれども「本気」の度合いを問うだけの入口にはしておきたい。最終的に行きついたのは、大卒初任給を下回る金額で、という目安でした。一括払いということもあり、税込みの198,000円(学生は88,000円)を高いと感じる方もいるとは思いますが、この金額がギリギリ設定可能な下限であり、その何倍もの価値をお返しするつもりであることをご理解ください。


以上、きょうは batons writing college のサイト上ではカバーしきれなかった部分について、説明させていただきました。来週からも引き続き、この学校ができるまでのプロセスや、ぼくの思いなどを書き綴っていきたいと思います。

(その他、応募・受講まわりで不明点などあれば公式サイト右上のメニュー欄にある「お問い合わせ」経由でご連絡お願いいたします)