見出し画像

麦茶が好きになった、それだけの話。

最近、麦茶が好きになった。

きっかけは犬である。休日に犬の散歩をするときぼくは、だいたい2時間くらい歩く。こう言うとすごく運動をしているように聞こえるだろうけれど、地面や電柱や草むらを嗅いでまわるのが好きな犬に合わせての散歩だ。数十メートル歩いては、くんくん。また数十メートル歩いては、くんくん。かように休憩だらけの散歩とも言えるわけで、2時間だろうとそれを超えようとほとんど疲れない。

しかし春も過ぎたこの季節、どうにも困ってしまうのが喉の渇きである。ただでさえ2時間以上も歩いているのに、コロナ以降はマスクをつけてのお散歩だ。なんとなく息苦しいし、マスクを外してぐびぐびなにか、飲みたくなる。

ほんとうはコーラが飲みたかった。けれども散歩と炭酸飲料は思いのほか相性が悪く、泡まみれになりかねない。そしてスポーツドリンクは甘ったるいし、緑茶やコーヒーは余計に喉が渇く。結果、消去法によって導き出されたお散歩ドリンクが麦茶だった。散歩途中の自販機で、ペットボトルの麦茶を買う。マスクを外してごくごくごく。ぷはーっ、なんて息をつけばもう、極楽気分だ。喉や舌にまったく引っかかりのないままいくらでも飲み干されていく麦茶は、最高のサマードリンクだと思う。

その証拠に、と言うべきだろうか。麦茶を常飲するようになって気づいたのだけれども、ペットボトルの麦茶は、若干多めにつくられている。


スクリーンショット 2020-07-21 13.59.14


伊藤園をはじめ、キリン、サントリー、コカコーラ、ダイドーなど、さまざまなメーカーのさまざまな麦茶はみな、555mlから650mlくらいのあいだでつくられている。500mlぽっちじゃ足りんだろう、ほら、こんなにたくさん用意したからみんなぐびぐび飲みなさい、というわけだ。そしてぼくらは、ぐびぐび飲み干しているわけだ。

夏の麦茶っていうと、どうしてもおばあちゃん家の冷蔵庫みたいなイメージがあるけど、この「いくらでも飲める」感じって、もっとスポーツドリンク的に見なおされてもいいんじゃないかなあ。

散歩途中に飲む冷えた麦茶、ほんとにおいしいんですよ。