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むつかしい場所で、むつかしい話を。

なかなかに説明のむつかしい月曜日だ。

まず、現在ぼくは自宅とは別の場所にいる。いちおうは「ワーケーション」と称しながら、実質的には休暇をとって、犬と泊まれる貸別荘でこれを書いている。休暇をとることにしたのは、先週土曜日に「バトンズの学校」最終講義が終了したからだ。もうずいぶん前、たぶん去年の秋くらいから、学校の全日程が終わったら数日間の休暇をとろうと、この宿を予約していた。

じゃあワーケーションなんて使い慣れぬカタカナを用いず、素直に休暇だと言えばいいじゃないか。そんなツッコミを受けそうだし、自分でもそう思うのだけれども、じつはまだ「バトンズの学校」が終了した、とは言えないのである。

この学校最大の目玉であったはずのフィードバックを、まだ戻し終えていない。そして最終講義終了後に開催する予定だった懇親会という名の「会食をともなう打ち上げ」を、マンボーゆえにまだ開催できていない。

というわけで、終わったのか終わっていないのか、よくわからないまま犬との約束を果たすべく、現在ドッグラン付き貸別荘でこれを書いている。


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それはそうと土曜日の最終講義。まるで予期していなかったタイミングで、「じゃあ古賀さん、締めのご挨拶を」みたいな流れになった。受講生全員の視線が、ぼくに集まる。

ああ、なにを言えばいいんだろう。この場にふさわしい締めの言葉って、どんなものなんだろう。みんな、このフィナーレになにを求めているんだろう。叱咤? 激励? 応援? 再会の約束?

ぼくの口から出てきた言葉は、「この半年間で、ぼくはみなさんのことが大好きになりました」だった。愛情の話では、たぶんなく。

32人、いろんな個性の受講生がいる。ほんとにこれは、「いろいろ」だ。そんな32人それぞれが抱える「デコとボコ」をぼくは、講義や課題を通じてじっくり知ることができた。つるつるに平らな人なんてひとりもいないし、デコだけの人も、ボコだけの人もいない。みんながデコボコを抱えており、その形や箇所はみんな違っており、知れば知るほど「いいなあ」とか「おもしろいなあ」と思ってしまうのだ。「好きだなあ。ひとりの例外もなく、好きだなあ」と。

受講生のみなさん、もうちょっとお付き合いくださいね。フィードバックはもちろん、まだ学校は終わっていませんので。