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犬と原稿のことしか書いてないけれど。

欲をかくとロクなことがない。

ほんとうはきょう、本の原稿を書き終える予定だった。本文ページのみならず、「あとがき」まで一気に書けると踏んでいた。ところが蓋を開けてみると、どうもうまくいかない。考えよりもことばが先を急ぎ、最終章やあとがきにありがちな「とにかく早く書き終えたい!」の焦りだけが前面に出た文章になってしまう。いちおう本文ページは書き終えたものの、週末をはさんで、もう一度あとがきにチャレンジしよう。そして推敲に入ろう。


……と、むかしはこういうときの週末、まったく休むことができなかった。なにをしてても原稿のことが頭に浮かび、「ああ、もう面倒くせえ!」と眠れぬ深夜に仕事場(自宅近くに借りてたワンルーム)に出向くこともしばしばだった。けれども、犬と暮らすようになってからの週末は、見事に休めている。散歩に連れていったり、撫でたり愛でたりしていないとき、たとえば晩ごはんを食べているときでも、仕事のことはほとんど忘れられる。

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犬は癒やし、と言う人は多いけれど、ぼくにとっての犬は忘却だ。犬と同じ空間にいれば、ほかのことは大抵忘れられるのだ。

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犬よ、この週末もよろしく頼むよ。