見出し画像

2年前のおもてなし

2年前のちょうどいまごろ、つまり2013年の9月上旬、とんでもない勢いで流行っていたことばをご記憶でしょうか。

「お・も・て・な・し♪」です。

2020年の夏期オリンピック・パラリンピックの東京開催。これが決定したのが、ちょうど2年前の9月7日なのだそうです。ニュースからバラエティまで、当時のテレビはみんなやってましたよね。「お・も・て・な・し♪」。

あの映像を思い浮かべると「もう2年も経ったの?」という気持ちもあるし、「まだ2年しか経ってないんだっけ? なんか、えらく昔のことのような気がするけど」とも思います。

じゃあ、カメラを自分に移して考えます。つまり2年前、2013年の自分はなにをしていたか?

ちょうど、構成を担当した堀江貴文さんの『ゼロ』の刊行を直前に控え、ドタバタしていたころです。あとは12月に刊行することが決定していた『嫌われる勇気』の総仕上げに、同じくドタバタしていたころだと思います。

そう考えると、ものすっっごい昔なんですね。自分のなかでの2013年は。まさか2年後の自分が会社をつくってるとは思わなかったし、プランどおりに進んだことなんて、ひとつもないといってもかまわないくらいです。つまり、社会の出来事で考えると2年前なんて「つい最近」なんですけど、自分の出来事で考えると「はるか昔」になる。

これはねー、新幹線に乗るときにいつも思うんですよ。


近くの景色はびゅんびゅん流れ、遠くの景色はゆっくり流れる。

遠くの景色は予定調和で、近くの景色は波瀾万丈。

近くばっかり見ていたら、あたまもこころも疲れちゃうでしょう。

遠くばっかり見ていたら、大事な変化に気づけないでしょう。

でも、いちばんよくないのは、ぼーっと「まんなか」を見ちゃうこと。

いまの自分はどこを見てるのか。遠くなのか近くなのか。いつも意識しておかなきゃなあ、と思っています。