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つらいときには、このことば。

きのう、『バトンズの学校』3回目のフィードバックを戻し終えた。

応募原稿についてもフィードバックを戻しているので、正確には4回目だ。とはいえずいぶん遅れているし、遅れているということはつまり、当初予想していた以上に四苦八苦している。これは受講生のみなさんのせいでは全然なく、単にぼくの見積もりが甘かった、キャパシティが狭かった、というだけの話だ。

なにより想定外だったのは、回を重ねるごとに添削と総評が大変になっていくことである。回を重ねていけば当然、それぞれの人の個性も把握できるようになっていく。その個性を受け止めたうえでフィードバックしていく作業は、ひと言でいって「おもつらい」。

と、この「おもつらい」とは、糸井重里さん1996年の著書、『誤釣生活』のサブタイトル「バス釣りは、おもつらい」にあることばで、「おもしろい」と「つらい」の混成語である。

フィードバックを受けとる受講生のみなさんも、さぞかし「おもつらい」ことだろう。自分の書いた原稿にあれこれ言われるのは、たとえ正論であっても——いや、正論であったときほど——つらいものだ。けれども「つらい」を含まない「おもしろい」は、娯楽のひとつにはなりえても、あまり実りのあるなにかにはつながらないと思う。もっと言えば、「つらい」のなかに「おもしろい」を見出すことができたときにようやく、継続が生まれ、成長が生まれる。根性論ではない。あるんだよ、「おもしろい」はぜったいに。


いま、受講生のみなさんから届いた、4回目の課題原稿に目を通している。ちゃんとおもしろく読めるものがほとんどだ。まだまだ開校から3ヵ月とはいえ、それぞれなりの「つらい」を経てきたからこそ、「おもしろい」が生まれつつあるのだろう。学校が学校として動きはじめてきたことを、感じつつある。

受講生のみなさん、これからも「おもつらい日々」を歩んでいきましょう。