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雨の日に、雨乞いするように。

今日の東京は、雨降りだ。

犬と暮らすようになってから、雨に対する認識はおおきく変わった。そんなふうに育ったのだから仕方がない。うちの犬は、毎日散歩に行けると思っている。大雨の日も、台風の日も、大雪の日も、部屋のなかにいる彼に天候のことはあまりわからない。とにかく毎日、散歩に行けると思っている。彼を迎えてから4年半あまり、散歩に行かなかった日はたぶん、まだない。ぼくもフジロック民が着るような防水ポンチョを身にまとい、散歩に出る。率直に言って雨降りの散歩は、面倒くさい。

ところが雨には、いいところもある。散歩から帰ったあと、犬の足裏がきれいになっているのだ。わが家では毎日毎回、散歩から帰ってくるとけっこう丹念に濡れタオルで犬の足裏を拭くのだけれど、それでは落としきれない汚れが、雨の日の散歩では落ちてくれる。同じ部屋に暮らす身として、これはたいへんありがたいことだ。雨は、めんどうだけれども、いいものだ。

こんな話をしているのは、今日が雨降りだからではない。天候ひとつへの所感でさえ、自身の置かれた環境(上記の場合は犬がいるかいないか)によって変化することの一例として、雨と散歩の話を持ちだしている。


現在、東京都(主に23区)は「まん延防止等重点措置」の対象地域となっている。パソコンに向かって原稿を書き続けるばかりのライター業にとって、これまでの緊急事態宣言は正直、仕事への直接的な影響は少なかった。せいぜい取材や打ち合わせがオンライン経由になったくらいで、そこでぶーぶー文句を言い募るなんて、影響が直撃している業種(たとえば飲食業)の方々に失礼だ、とさえ考えていた。コロナに関しては、職業人としてではなく、社会人として、あるいは生活人として、基本的に向き合ってきた。

けれどもいま、とてもとてもおおきな不安を、職業人として抱えている。

この夏に始動する予定の、学校だ。

いま、たくさんの方々からのご協力をあおぎながら準備を進めている。ものすごくいい学校になる予感が、びんびんにある。

でも、それだけらこそ、できれば。というか絶対に、リモートではない対面式の学校にしたいんだよなあ。感染対策には万全を期すから、どうにか無事に開催できる夏であってほしい。なんだかもう、これは雨乞いの気分だ。


正式な告知ができるその日まで、ツイッター「#バトンズの学校準備中」のハッシュタグで、いろいろと進捗状況をお知らせしていきます。バトンズの田中さん、運営をお願いしているツドイの今井さんのツイートもよろしくご確認ください。