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連休前に、ぼくがやること。

取材・執筆・推敲』の刊行から、3週間が経った。

重版分が刷り上がり、Amazonをはじめとするオンライン書店の在庫もようやく復活し、さあここからだ、というタイミングでの緊急事態宣言。最終的に東京都ではその対象から除外されたものの、大阪では大型書店も休業要請の対象となっている。そして大型商業施設に入っている書店は(施設自体の休業にともない)自動的に休業せざるをえず、全国で300店規模の書店が休業に追い込まれたという。

多くの人が思ったことだろうけど、どうにも納得のいかない「要請」だ。書店という空間で人がわいわいおしゃべりする姿はあまり想像がつかないし、いまほとんどの書店さんでは入口に消毒用アルコールを設置するなどして、感染拡大防止に力を入れている。むしろ「今年の大型連休中は外出を控え、ご自宅でゆっくり本を読みましょう」みたいなキャンペーンが張られたっていいくらいだと、個人的には思っている。

けれども、うーん。いまいちここで「ふざけんな!」と騒ぐ気になりきれないのは、去年からずっと、この種の理不尽に耐えている業種の方々のことを思うからである。飲食業の方々はその筆頭だろうし、お芝居やコンサートなど、イベント関連業の方々もそう。これらの方々が置かれてきた状況を知りながらぼくは、基本的に「消費者(お客さん)として、どんな支援ができるか」だけを考え、自分なりに実践してきた。SNS上でわーわー文句を書き綴るよりも、そちらのほうが現実的だと考えるからだ。

そうやっていま、自分が身を置く業界に火の粉がおよんできたからといってこれまでと違うアクションを取るのは、自分自身どこか腑に落ちきれない。やはりぼくは「消費者としてできること」を考えたい。


ということで紹介したいサービスが、こちら。本好きのあいだでは有名なオンライン書店「全国書店ネットワーク e-hon」である。

こちらのオンライン書店(運営はトーハン)では、会員登録時に「my書店」として自分の好きなリアル書店を設定することで、オンライン経由の購入であっても「my書店」で購入したことになる(その書店さんの売上として計上される)サービスを提供している。

ややむずかしいだろうか。

たとえば、東京在住のぼくが地元福岡のどこかに「my書店」を登録していた場合、このサイトで購入して東京の自宅に配達された本が、福岡のmy書店の売上になる、というサービスだ。

要するに「オンライン通販でありながら、リアル書店にお金を落とす」ことのできるサービスだ。


緊急事態宣言の期間中、ぼくはここでたっぷりの本を買おうと思う。出版の仕事をしながらぼくにできる業界への貢献は「いい本をたくさん買うこと」と「いい本をつくること」のふたつが基本だと思っている。

買うよ、これから。この投稿をアップしたらすぐに。