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おのれの老い先を考えるよりも。
明日、前橋におじゃまする。
当初はこちらの「前橋 BOOK FES」に、ただのお客さんとしてふつうに参加するつもりだったのだけど、いや実際ふつうに参加するのだけど、もうひとつの予定が加わった。
前橋高校の皆さん、明日、古賀史健さんとおじゃましますよ!#ほぼ日の學校 前橋分校です。#前橋BOOKFES https://t.co/4bdILdP1lI
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) October 28, 2022
前橋高校さんに出掛け、高校生のみなさんがたを前に「ほぼ日の學校・前橋分校」としてお話しすることになったのだ。
古賀史健さんの「ほぼ日の學校 特別授業」の会場の前橋高校。生徒がいっぱいいたので門だけ写真を撮って、空き巣のように去ったのであった。また、怪しかったかも。#前橋BOOKFES pic.twitter.com/IN3NvzC8Hk
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) October 25, 2022
これまで講演やセミナー、トークショーにお呼ばれする機会はたびたびあったものの、高校生のみなさんがたと向き合っておしゃべりするのは今回がはじめてである。自分が高校生だったころの気持ちや目に映る風景を思い出しつつ、どんなことを話そうかと考えている。
先日、野田元総理による追悼演説のあと、村山富市元総理による演説を思い出した。2000年に急逝した小渕恵三前総理を追悼する国会本会議での演説だ。「きみは」と語りかけ、「小渕恵三君」と〝君づけ〟で呼ぶそのことばはやたらとエモーショナルで、とても印象に残っていた。
読み返してあらためて気づいたのは、2000年の当時から少子高齢化の問題が語られていることだ。厳密にいうと少子化と高齢化の話は別のもので、対策のありようも異なる。なので「少子高齢化」とひとくくりにするのは議論を雑なものにしてしまいかねない話なんだけども、思えば90年代からずっと少子化の問題は語られている。
そういう少子化の時代にあって、若い人は宝だとぼくは思う。ただでさえ少ない若い人たちに、なにを伝えてなにを残すのか。それはおのれの老い先を考えるよりずっと大事なおとなの仕事だと、ぼくは思っている。
とてもいい機会をいただいたので、明日は真剣に高校生のみなさんと向き合ってみたい。前橋高校のみなさん、どうぞよろしくお願いします(前橋高校が「まえたか」と呼ばれていること、最近知りました)。