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ファッションYouTubeコメ欄に見る女性の感覚を考える

ファッションのYouTubeはよく見ます。ブランド公式やプロの講義、発表会やショーが多いのですが、最近はマーケを含め女性ファッションYouTubeのコメント欄を見ることがあります。人はコメントを打ち込むには勇気がいります。そこに応援や共感のアクションを書くということは、その動画に感動したからであり、ファッションの疑問を知る1つのリサーチになるかなと思ったからです。

女性の感性を動かすのは全て共感。

共感は女性にとって重要なマインドですね。

まだ日の浅いマーケですが、人気の女性ファッションYouTuberさんは普通の主婦だったり、顔出しされている方は、面白いチャキチャキした年上の女性だったりします。これは女性の感覚がよくわかる事例だと思います。

それは友人のような安心感、そしてこの人なら分かってくれるという近しい信頼感です。少し年上の人、モデルのように顔や体型が整っていなくてもこんな風に私もなれる、という共感性が人気なのかなと思います。逆にこんなコンプレックスのある私でもいける!というメッサージに人はフィーチャーするんだと勉強しています。

面白いのは概要欄に名だたる実績がなくても、その人への共感性で人は動くということ。そして、フォーカスの入ったシンプルできれいな画像。

これはインスタ慣れしている層にぴったりハマる見るだけで心地よいというビジュアル。的確なロジックよりも、見慣れたビジュアルというものが大切なんですね。

ニーズを汲み取り具現化する力。

多様化された女性ファッションを相手にする仕事は、とにもかくにも小さなニーズをニッチな層に叶えていくこと。こうなりたい、こうしたいという小さな憧れを、簡単にふわりと解いていく力が必要なんだなあと感じました。このふわり、に大きなヒントがある気がします。

最低限の投資と努力で最大限の結果を出す。

ファッションはこの表題につきます。作り手は大変な努力とモチベーション、そして時間をかけて発信しています。それを見せないファジーな構成が必要かも知れないと学びました。

そう感じたのは例えば、先日みたYouTubeでは、シャツにジャラジャラとシルバーの大振りネックレスを沢山つけていました。このリアルクローズではしないアクセ使いを入れこむスタイリング。申し訳ありませんが、ここ数年のトレンドから外れたその使い方は、洗練されたスタイルやすぐアクションできるスタイリングからは程遠いコーデでした。華やかさは抜群でした!

このYouTubeのビジュアル勝負、コーデに夢を入れこむ見せ方は面白いと思いました。実際、その動画は、地味な服を華やかに見せるコンセプトで作られていたと思うので、ビジュアルイメージとして、ビフォーアフターが分かりやすかったです。その方の好みやご本人が人にこう思われたい自分、というストーリーもぐっと伝わりました。

アクセ使いが素敵! 真似します!というコメントも多かったのも印象的だったので、事例としてのせてみました。

顔を出さないとトータルコーデがわからない不思議

もう1つ。女性はリラクシーなスタイルの時と、コンサバな服ではメイクやアクセによってかなりバランスが変わります。

年齢の高い人やコンサバな人が服に悩むのは、実はこのメイクと服とのチグハグさが大きな問題です。

その根源たるトータルコーデをあえて出さない人も多いYouTubeの世界。そこに閲覧側が自分の顔を見立てて想像させるのでしょうか?

ファッションYouTube閲覧初心者の私にとって、そこがとても難しいんですが、顔から上が切れている動画の方が、再生数がまわってるなあと感じています。

このなんでだろう? という不思議が沢山あるファッションYouTubeの世界、面白いですね。


パーソナライズされた価値観に汎用性を持ち込む課題。

雑誌やメディアの、決めつけや押し付けとはまったく違う訴求方法に人が集まる仕組みは、そのYouTuberのパーソナルなリアルさと夢に共感する人がいる。ここが根っこといえますね。

YouTubeを見ると、ロジカルすぎるまじめなファッション論は、女性にはあまり必要ではないのかも知れない、と考え方を遊ばせるきっかけになります。



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