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笑いは不要不急じゃない

ずーーーーっと、去年の自粛期間からずっと、胸に引っかかっていた言葉がありました。
ある芸人さんが自嘲気味に言った、「我々の仕事は不要不急だから」という言葉。
それを言わせてしまうことが悲しくて、でも世間の状況を見ると、「絶対にそんなことない」とはとても言い切ることができませんでした。

すべての仕事を分類していけば、社会的には不要不急かもしれないけれど、
私はこの1年ほど、お笑いがなければ生き延びられなかったと思います。
今もそう。好きな芸人さんのコンテンツ、ライブという楽しみがなければ、生きていける気がしません。
ずっと心身ともに不調が続き、明日にバトンを繋ぐのが精一杯で、調子が悪いと眠れない、眠っても夜中に何度も目が覚める、食欲がなくて勝手に痩せていく、頭が空っぽで何も考えられない、上司にも「生気がない」と言われる始末。もう諦めようかと何度も考えました。

でも、動画や配信を再生すれば、自然と口角が上がって、笑い声をあげて、
時には足をバタバタさせて大笑いできる。
劇場に着いて席に座れば、全部の不安がなくなって、客席の電気が消える瞬間からはワクワクして笑いっぱなし。
正直、笑いっぱなしとはいかない日もあるけれど、私にとってはチケット代って席に座った瞬間に元が取れていて、基本的に開演から先はずっとプラスしかありません。
それくらい好きな芸人さんのおもしろさを信頼しているのもあるけれど、本当に生で見るお笑いってとにかくすごい。ひたすら笑える。絶対に幸せ。
依存しているな、と思うこともありますが、それすら失って起き上がれなくなるよりはずっとマシです。

私、「会社が長く栄えていくためには何を大切にするべきか」みたいなことをよーく考えたりする仕事(ふんわり)をしていて、
その中で、なによりも「その会社が目指すもの、提供する価値を、特に上層部が心から信じているか」が大切だとよく感じます。

お笑い芸人さんを多く抱える事務所の皆さんは、心からお笑いを信じているでしょうか?
芸人さんの人生を含め、ただの売り物、コンテンツと思っていないでしょうか。
それどころか、笑いは低俗なもので、商売としてやってはいるけれど、やっぱりもっと権威のあるものに近付きたい、なんて、考えの人がいるとは思いたくないけれど。

心からお笑いの力を信じて、人を笑わせることの凄さ、素晴らしさを信じて、それを芸人さんたちにも伝える努力を惜しまないでほしいなと思います。伝わる伝わらないはまた別の話として。
一般人のファンが何言ったって、結局この間にある距離は縮まらないんじゃないかと感じることがあります。
私にはどうやったって、いくら考えたって、分からないことだらけ。そもそも笑うって何?
だから出来るだけ、近くにいる、お笑いを仕事として理解している人たちが、芸人の仕事を一番信じているといいなと思います。
おもしろいってすごいことだから。

もちろん芸人さんも、芸人の仕事が不要不急と判断されることと、笑いの力、人を笑わせることについては切り離して考えているはずだけど、
笑い声、笑顔という何よりも分かりやすく、一番近くで受け取れる反応を以前より感じるのが難しい状況にあって、迷いが生じやすい時期が続いているんじゃないかなって。
人を笑わせることを選び続けてくれる芸人さんに、どう感謝したらいいか、何を返せるかまったく分からなくて、私がこうやって救われているみたいに、何かに、誰かに救われているといいな、と願うことしかできません。

多分こんな小綺麗なことを書くのも、私が一般人のお笑いファン(しかもかなりお笑いを分かっていない)だからでしょう。
そもそも芸人さんが芸人やってる理由なんて様々で、しかも人を笑わせている時にはその理由なんて関係ないし。
数か月後の私は、もしかしたら今の私をあざ笑うかもしれません。でもお笑いに救われていること、救われている人がたくさんいることは事実で、救えるはずの人も、きっとそれ以上にいると信じています。

9月1日。今月はとても大切にしたい月だから、出来るだけ素直でいようと思います。

っていうのを昨日投稿しようと思ったのにできなかった😂
初っ端からつまづいてますが、私も0か100しかない性分と自分を理解しているので、
自分のことを愛しながら、愛したいものに全力でいようと思います✌️


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