雨とピスタチオ

画像1 雨予報を聞くと脊椎反射でピスタチオが思い浮かぶ。この季節はとくに。脈絡はまるでない。なんならピスタチオは嫌いじゃないけど、すごく好きなわけでもない。なのに、傘さしてピスタチオを買いに行きたくなる。遠くでドアの閉まる音がする。階段を伝う雨音。君に呼び出された食べかけのドーナツ。四月の嵐が緑色のドーナツを霞ませる。あれからずっと。時空に浮かんだままの緑色のドーナツ。