【🇨🇷#13】この半年間のいろいろなこと

2022年10月30日 23:31

前回の更新から早いもので６ヶ月が経ちました。半年。。！
この半年間で、コスタリカの国連平和大学の卒業式を終え、フィリピンの大学（アテネオ・デ・マニラ大学）でのオンライン授業も終え、卒業プロジェクトをベトナムで行うという、少しの余白はありながらも怒涛の時間を送っていました。

その間、noteを書こう書こうと思いながら、下書きしては保存し、それが溜まっていく、という繰り返しでした。

自分の振り返りも含め、また書き始めるモードになりましたので、久々に記事をあげたいと思います。今回は備忘録的に、この半年間何が起こったのかを書き残していきます。

４月：カナダ渡航

半年以上前だけどこれは留学中の大切な学びとして記録。
４月のイースター休暇の約１週間を使って、カナダに一人旅しました。カナダに決めた理由は一つ。2016年に参加した世界青年の船（Ship for World Youth Leaders）プログラムでお世話になった、恩師のファシリテーターに会いに行くことでした。

真夏の気候のコスタリカから初春のカナダ（と言っても凍える寒さ）に降り立った瞬間、「この寒さを求めてた。。！」と感じたのを覚えています。
コスタリカは乾季と雨季の気候で、１年中半袖生活なので、肌が引き締まる風の冷たさがとても懐かしかったです。

今回の滞在中、有名な観光地にはナイアガラの滝くらいしか訪問せず。
というのも、恩師のご縁で現地の高校２校に訪問し、わたしの留学体験を含めた平和に関する講義＆ワークショップをさせてもらう機会をいただいたのです。自分がなぜ今コスタリカに留学しているのかという自己紹介と、平和大学で学んだ平和の概念や定義という大きなテーマを、高校生たちとワークを交えながら考えていく時間を作りました。

1時間〜1時間半くらいの講義を３回。コンテンツとしては２つ別のプレゼンテーションを作って、プレゼンしながらファシリテーション。昨年９月にコスタリカにやってきて、一体自分は何を学んだのかを改めて考えさせられる時間でしたし、ネイティブの学生に英語で授業をするという、今までにあまりなかったチャレンジで結構緊張しました。

それと同時に、恩師というのは、たとえ一定期間のプログラムが終わったとしても、いつまでも教え子に対してこういうチャレンジの場を与えてくれる存在なのだということにも気づきました。わたしも周りにいる人対してこんな存在でありたい、と思いました。

３回目のクラスを終える5分前くらいに時計を確認した時、最初は緊張していたはずなのに「もう終わってしまうのかぁ」と感じて、現場ってやっぱり楽しいなぁ、と実感したのでした。

コスタリカとはまた違った自然が広がっていたカナダ。恩師との再会とたくさんの会話、そして予想外の形で自分を鍛えてもらった、忘れられない旅になりました。

５〜６月：平和大学卒業と帰国

この時期は卒業前ということもあり、授業とイベントが盛り沢山でドタバタでした。
ハイライトとしては、１）幻の鳥ケツァールを探す日帰り旅行、２）ESD（持続可能な開発のための教育）を実践する学校への訪問、です。

１）幻の鳥ケツァールを探す日帰り旅行
コスタリカに来たからには、あの鳥を見たい。
友人たちの噂でその存在を知った「ケツァール」という鳥。その貴重な鳥を朝2:30起きで探しに行く、というツアーを友人が組んでくれたのです。

日の出を横目にバスに揺られ、到着した森。その森がまず美しすぎました。

San Gerardo de Dotaという、首都サンホセからもバスで行ける近さのこの森に住むケツァールを一目見ようと、わたしたち以外のグループも来ていました。
何分待ったかは覚えていませんが。。。ケツァールが現れなければ静かに待ち、現れたらその姿を追うように人間が動く。誰かが「いたぞ！」というと、みんなバズーカみたいな双眼鏡を担いでスポットに行き、それを順番に覗き込む。

この瞬間を、みんなで待っている感じが好きでした。

こちらがオスのケツァール。自分のカメラで撮れたのはこれが限界でした。
写真では見えないですがお腹は白と赤色で、この子が飛ぶと１メートルくらいの長い尾羽がひらりと優雅に舞い、それは本当に神秘的なのでした。

このツアー中に訪れたカフェでは他の鳥たち（下の写真はハチドリとキツツキ）も近くで見られ、そして見れないと思っていたコーヒーの花とも出会えたので、これで後悔なくコスタリカを帰国できる！と思えた大満足の１日でした。

２）ESD（持続可能な開発のための教育）を実践する学校への訪問
３月に受けていたESDの授業を担当していた先生のご縁で、コスタリカで学校を上げてESDを実践しているという学校「CEUNA」に訪れました。

Pre-school, Primary, Secondary schoolまでの生徒が通うCEUNA。
山の中にあるキャンパスなので、校舎のすぐ隣には森があり、川が流れていました。
わたしたちが訪問すると最初に先生方がご挨拶に来てくださったものの、「ではよろしく！」という感じで生徒たちにバトンタッチ。クラスの見学や施設の説明などは全て生徒たちが行ってくれました（もちろん英語も堪能）。

ゴミ箱や机の素材がリサイクルしたものでできていたり、小学校低学年の子たちがハーブを育てるグリーンプロジェクト、中学年の子たちは野菜作り、昼食で出た生ゴミのためのコンポストはもちろん、太陽光を使ってお弁当を温める装置も手作りで、学校の至るところに自然とつながる知恵が盛りだくさん。敷地内のコンクリートにも葉っぱ型が（＾＾）

何より、生徒ひとり一人が自分が関わっているプロジェクトの目的や内容をしっかりと把握していて、それを人に伝えることができる力に感動しました。こんな子どもたちがこの学校を卒業したら、どんな未来が待っているんだろうか。期待感で胸がいっぱいになったのを覚えています。

この他にも、色んな場所で色んな人と接した2022年5月と6月。
卒業式直前には授業の一環として模擬国連も経験。帰国のためのPCR検査を受けたりドタバタしながら卒業式を迎え、あっという間に帰国したのでした。

６月下旬〜９月上旬：オンライン授業再開＠アテネオ・デ・マニラ大学

Asian Peacebuilders Scholarship (APS) プログラムの２年目は、コスタリカ留学の後、フィリピンでの授業が残っています。本来であればコスタリカから直接フィリピンに飛び、マニラで授業を受けるはずでしたが、コロナの影響でオンライン授業に切り替えになり、日本でオンライン授業を再び受けていました。

受講した授業は以下の４つでした。
・Community Development, Micropolitics, and Cooperation
・Systems Thinking in International Development
・International Development, International Relations, and Geopolitics
・Project Management 1: Design

基本的には10:00-13:00の３時間のオンライン(Live) 講義、それ以外の時間は課題やグループワークを行う、という日々。ほとんどの授業が2週間ずつの短い授業だったので、学ぶ内容に対して時間が少なめであっという間に時間が過ぎていきました。

この４つの授業では、コミュニティの参加を重視したリサーチプロジェクトを海外現地で行うために、どんな準備や心構えが必要なのかを実践者のお話を聞いたりして学んだり、実際に自分たちが計画しているプロジェクトを、あらゆる視点から詰めていく作業を行いました。

この期間は、対面で仲間と学べたコスタリカ生活から一変、在宅で孤独に授業を受けるというスタイルに戻ったので、コスタリカ帰国からの逆カルチャーショックや、自分たちのプロジェクト開始（９月）が迫ってくる焦りなどで、気持ちのアップダウンが何回もあった気がします。

全ての授業が終わった９月中旬、卒業にも関わるComprehensive Examを受け、ようやく同期４名で行うベトナムでの教育プロジェクトが始まった、という流れでした。（長くなったのでベトナムについてはまた次回書きます）

７月：コスタリカのお話会に登壇

今回のnoteを書き終える前に、もう一つだけ体験させてもらったことを。
こちらも世界青年の船でのお繋がりでお声がけいただいたのですが、将来のコスタリカ渡航を目指して月に一回、お話会をしている活動をされているグループがあり、そのみなさんにコスタリカでの体験をシェアするという機会をいただきました。

日本語でがっつりと振り返りを共有するのはこれが初めてでしたし、ゲストという形で会に呼んでいただく事もこれまであまりなかったので、こんなお話で良いのだろうか・・・と思いつつ、素敵な皆さまと時間をご一緒することができました。

わたしが出会って感じた、コスタリカの人々の心意気的な部分や、軍隊がない国と知られているコスタリカで、「平和」なマインドはどこからくるのか？など。全て感覚ベースでのお話でしたが、とても真剣に、そしてあたたかく私の話を聞いてくださったみなさん。中には高校生も数名聞きに来てくれ、感想を教えてくれた時は心が温まりました。

人前で話をするのはまだまだ慣れないなぁ、というか慣れる日は来るのだろうか、と思いつつ、とても喜んでくれた皆さんの顔を思い浮かべながら、帰り道の電車で胸がいっぱいになったのでした。この場を借りて、あの会の運営者と参加者のみなさまへ、改めて感謝申し上げます。