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「アフリカ文学講義」 アラン・マバンク

中村隆之・福島亮 訳  みすず書房

読みかけの棚から
読みかけポイント:第3章をざっと。いつも値段に躊躇して買うのを戸惑ってしまう…

まえがき
第一講 黒人文芸-闇から光へ
第二講 ネグリチュードとは何か
第三講 アフリカ文学のいくつかのテーマ系について
第四講 フランスにおけるアフリカ文学の出版について
第五講 国民文学と政治的デマゴギー
第六講 アフリカと「黒いフランス」が歴史に直面する時
第七講 ブラック・アフリカにおける内戦と子ども兵
第八講 ルワンダ・ジェノサイド以後に書くこと
後日譚
 フランス共和国大統領への公開書簡
 黒人部隊慰霊碑に捧げる演説(ランス)
訳注
訳者あとがき
アフリカ文学読書案内
人名索引

2010年代まで含んだ最新のアフリカ文学案内。語り口は講義と銘打っているからか読みやすい。フランス系に強い? ルアンダの虐殺と文学というテーマもある。巻末のアフリカ文学邦訳リストは貴重。
(2022 05/01)

第六講はアラン・マバンク自身の「黒人の嘆き」という本について、らしい。
第三講から見出しだけピックアップ
 植民地以前の時代への言及
 植民地社会の描写
 アフリカ諸国の独立とその錯誤
 移住小説
 「ミグリチュード」と「フランスの地方化」
フランス文学の総体から「アフリカのラベル」を貼り付けることで、アフリカ文学を引き剥がし、より目につくようにしなくてはならないのか。その第三講の最後に出された問が、第四講で論じられるという。
前に読んだ「トランジット」のアブドゥルマン・ワベリは、「故郷への帰還というテーマはアフリカ文学の風景から消え去った。それとは反対のテーマ(アフリカ人のフランスへの到着)こそが若い(若くなくとも)アフリカ人の作品の中で大流行している」と言っている(p124)。
(2022 05/03)

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