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「イダルゴとサムライ 16・17世紀のイスパニアと日本」 フアン・ヒル

平山篤子 訳  叢書ウニベルシタス  法政大学出版局

読みかけの棚から
読みかけポイント:こちらもぱらぱらとだけ…

イダルゴとサムライ

トルデシーリャス条約によるイスパニア・ポルトガル世界二分割が東半球で曖昧なのを受けて、ヌエバ・エスパーニャ(現メキシコ)からフィリピンへやってきたイスパニアだったが、年一度の船でフィリピンを維持していくのは経済的にも防衛的にも(例えばカリフォルニア沿岸でイギリス海賊に襲われたり)高くつき、早くからフィリピン手放し論とか、イエズス会に譲渡論とか本国ではあったらしい。秀吉の朝鮮出兵時には、原田なる日本人がマニラを訪れ、表向きは友好だが、配下の中国人?が侵略の噂も流していたという。
(2016 09/25)

イダルゴ 「イダルゴとサムライ」から。イダルゴとはスペインで貴族ではないけど、地方の名士というくらいの総称。まあ、こういう人達の方が宣教熱はありそう。彼らを中心としたアジアに来たスペイン人は、宣教師も商売人も宣教と商売双方セットで常に考えていたという。
一方、日本側はというと、スペイン人の来る前からフィリピンに日本人町形成していたという。海賊の根拠地として。中国人などいろいろな人々の混成であった。 というわけで、この本は16・17世紀の日西関係を描いたもの。フィリピンは舞台の一部となっているのみ。 エスコリアル宮殿と日光東照宮は似ている?立地とか…
(2016 09/26)

ドン・キホーテもイダルゴでしたっけ?

金銀島?
「イダルゴとサムライ」をパラパラと。金銀島の探索はフィリピンーメキシコ航路の不安定さという点からも行われた。イスパニア内部でも賛成派反対派様々あり、結局日本への通商使者の帰りに行うことになった…というところ。
(2016 10/08)

平山氏の関連著作に同じ法政大学出版で
「スペイン帝国と中華帝国の邂逅 十六・十七世紀のマニラ」
というのもある。

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