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「イスラーム銀行 金融と国際経済」 小杉泰・長岡慎介

シリーズ・イスラームを知る  山川出版社


今回はイスラーム銀行の山川出版社ブックレットを読んだ。
今やイスラーム諸国の銀行の1~3割を占め、海外にも進出するイスラーム銀行。最大の特徴はコーランに定められた「利子の禁止」にあるわけだが、それだけではなく、公正さの保持・不確実性の排除・等価性・現物主義?など、コーランやハディース(預言者の言行録)を元にして、なおかつ現代の経済需要に合うように、前近代の制度を核としてアレンジ加えながら新商品を出していく。なんだかめんどくさい気もするが、公共性を考えるという点では再考の価値がある。

中心地は中東とマレーシア。マレーシアとは意外だが、確かにマハティール氏を見れば納得か…またサウジアラビアはまた独自なイスラーム経済制をとっているので、サウジ出身の2つの銀行はサウジアラビア以外で多国籍な活動をしているそう。近年はさっき挙げた2つの中心地である中東とマレーシアの勢力が歩みよっているとか…
(2011 09/03)

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