傘をパクられかけた話

こんにちは。織宮だよ。
今日は朝から雨がかなり強く降っていた。そんな中僕は家から離れた学校へ登校し、びしょ濡れになりながらも外作業を進めてきたのである。
(帰りの電車に乗ったタイミングで雨が止み始め、盛大なため息をついたのは言うまでもない)

皆は雨が降っている日、何を持っていくだろうか。恐らく、空から容赦なく降り注ぐ雨から身を濡らすまいと、傘を差して出掛ける人が多いだろう。僕もそのうちの一人である。

最近僕は傘を新調した。というか譲り受けた。
前に使っていた傘は強風に煽られ、もはや傘としての機能を失っていた。
そこで亡くなった祖父が使っていたそこそこ高い傘を、祖母から譲り受けたのだ。
木製のグリップにしっかりとした布地。雨水からしっかりと守ってくれるであろうと思える程のものだった。(しかしズボンと靴は守ってくれなかった。チクショウ)

その傘を携えて、途中コンビニに寄ったときであった。雨に濡れている傘を店内に持ち込んで、水滴を垂れ流しながら歩き回るのは申し訳なかったので、店先の傘立てに預けることにした。
目当ての飲み物を探し、レジに並んでいる時だった。
傘立てを見回すおじさんがいた。
最初は自分の傘をどこに立てたのか分からなくなって探しているものだと思っていた。しかしよく見てみると、おじさんは既にビニール傘を1つ持っているのである。
何故だ。何故まだ傘を探すんだ。
あれか?傘2本差し派とかいう訳の分からん流派の一員なんだろうか。

そう思考を巡らせている次の瞬間だった。

なんということだろうか。おじさんは僕の傘を傘立てから取り出したのである。
おっとっとっと。これはまずい。このままでは雨風吹き荒れる中庭を駆け回った後の湿ったイッヌみたいになってしまう。
商品をレジに預け、僕はおじさんの元に駆け寄った。
「すみません。傘取り違えてませんか?」
僕がそう話しかけると、おじさんは僕の傘をこちらに押付け、雨の中逃げるように走って行ってしまった。

傘泥棒のつもりだったのだろうか。僕が駆けつけたことにより、今回は未遂に終わった。
これ以上お咎めをするつもりは無いが、もし今度また会ったらどうしようか。割とこういう時の対応って困るものである。

皆さんも雨の日の傘の管理にはお気をつけを。

怠惰な隣人の駄書き 2022 9/24

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