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まだaikoな今のうちにaikoの歌詞を読む

こんにちは。男性です。まだまだ若いです。なんでもやります。

先日、ネット上でこんな記事を見つけた。

簡単にまとめるとaikoがどうしようもなく好きな(自分のことをaikoだと思っている)おじさんが、女子大生とaikoについて語り合ったことで自分がaikoではないという現実を突きつけられる話だ。一見ファニーで滑稽な話だが、これを読んだとき僕はこう思った。

「俺って、aikoじゃなくなるのか?」

今僕はaikoだ。ここに異論の余地はない。しかしこれから学生という肩書を奪われ、毎日よれよれのスーツを着てたばこの匂いと加齢臭をかわるがわる発する体になってしまったとき、果たして今のように「俺はaikoだ」と言えるだろうか。言えたとしてそれがお笑いになってしまわないだろうか。例えば踊る大走査線の和久さんがaikoを自称したとして周りはそれを認めるだろうか。「青島ぁ、おれぁよぅaikoなんだよ」「何言ってんすか和久さーん⤴」とならないだろうか。いやなるだろ。いい歳して、あんた刑事だろ。そうなってしまったらaikoを諦めるしかない。少なくともaikoとして見られることを諦めるしかない。だったら今のうちにもっとaikoになっておく必要がある。体にもっとaikoを染みさせておく必要がある。そう思い僕はaikoの歌詞を改めて読むことにした。aiko余命宣告を受けたいつかaikoを去りし者として。

そうして僕は「ロージー」の歌詞を手に取った。(ここからが本題です)

運命には逆らえないね きっとどう転んだって きっとどうあがいたって あなたとあたしは恋人なのよ

冒頭からaiko節。すでにあなたとあたししかいない世界を作ってしまった。もう他人が介在することはできない。どう転んだってどうあがいたって恋人なんだもん。

その八重歯もこの親指も 全部二人のものだってこと

もうあなたはあたしだし、あたしはあなた。運命ってそうでしょ。理由なんかないわ。

だからあたしはあなたに言ったのよ 「生まれた時からずっとあなたに抱きしめて欲しかったの」

ですよね。運命だもんね。あたしにはあなたしかいないのよって。運命は出会う前から、いや生まれた時からきまっているのよって。もう、ヤダ❤

数えればきりがない あなたにして欲しいことが怖い程たくさん 萎えた傷を癒すのは あなた以外に考えられないね あなた以外にいないわ

あなたにして欲しいことはたくさんあるのよ。怖い程に。あたしの萎えた傷を癒すのはあなた以外に考えられないわ。だってあなた以外にいないんだもの。

あなたに会うために生きてきたあたしのエネルギーは計り知れない。あなたのことしか考えていないのだから脳内のあなた密度は無限になる。そこに生まれてから今までという時間がかけられたときあなたエネルギーは無限の彼方に発散する。

この青い空が黒くなったなら あたしを連れ出して そして早く逃げよう だって二人は恋人だもの

青い空が黒くなるという非常事態。映画。もちろんこんなことでaikoは動じない。とりあえず危ないからあなたに連れ出してもらう。あなたにもあたしを連れ出すこと以外にすることはないと思っている。あたしを連れ出してくれたらミッションの半分は完了。あとは逃げるだけ。ミッションがこんなにシンプルになったのも二人が恋人だったからに違いない。愛が動機になったとき人は最もシンプルに動く。まさに衝動。


長々と書いてきたがここいらで終わろうと思う。これ以上長く書くと収拾のつかない駄文となってしまう恐れがある。冒頭の「俺って、aikoじゃなくなるのか?」という感情をそのままの濃さで書くにはここらへんが限界だったのかもしれない。ここまで読んでくれた人がいるとは到底思えないが、ここにaikoでいることを求めながら、aikoで居続けることができなかった一人の男がいたことを記す。


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