「義母工業有限会社」企画書

近未来最先端SFホームドラマ風クッキングロマンスホラーの金字塔には及ばない何か

明日、明後日ではないけれど割と近い未来の話。
舞台は家族経営の零細工場、社長は義母:美代子(63歳)、工場長は主人公:義男(男性40歳台)、経理は妻:亜紀(40歳台)社員は3人で産業用ロボットの企画設計製造を行っている。
亡き義父の跡を継いで奮闘する家族だが、業績は思うように上がらない。
妻は家計の足しにしようと夕方からイオンのレジでパートを始めると言い出した。申し訳なさに頭を抱える主人公。
そんな矢先、家族を揺るがす事件が起きる。

第一話のストーリー
ここ数年、美代子は夜遅く毎日日付が変わるくらいまで何かをしていた。内容に関しては誰にも知らせておらず、義男も義父から受けた恩があり深くは聞けないでいた。
時折高級車に乗った黒スーツ姿の人達が訪れたり、「設備の工事」と称して見たこともない大型の機械が搬入されていた。宇宙服のような作業服を着た人間を目にすることすらあった。

義男が機会を見つけて何が行われているのか覗きに行くが、美代子の居た古ぼけた建屋自体には窓もなく以前出入りしていた引き戸は鋼鉄のゲートに置き換わっており。いつの間にか建屋全体が改修を受けた様子があった。
諦めて帰ろうとする義男のスマホへ美代子から連絡が入る。
建屋には近寄らないでほしい、しばらく出張で帰らない。というものであった。義男が聞き返そうとしたところで電話は切れた。
パート帰りの亜紀に美代子の話をするが、「そういう人だから」で済まされてしまう。
義男のうんざりした様子を見た亜紀は、優しく話しかけ夕飯に作った好物の豚しゃぶを何度も念入りに義男の口に捻じ込んだ。
誰も何も損していない、どれだけ話しても二人の結論はいつも同じだった。
翌朝、義男は休日のルーチンで愛車のトゥクトゥクのエンジンを始動させるためガレージに向かう。
爆音と背中に衝撃を感じると共にトゥクトゥクへ体を叩きつけられる義男
朦朧とする意識の中で視界に入ったのは炎の中からこちらへとゆっくりと歩く美代子の姿だった。

第二話のストーリー

義男が次に感じたのは「水」だった。
亜紀が小規模で済んだ火災の処置を行い
真鍮製の大型のやかんに水を入れて横たわった義男の頭に振りかけていた。
「大丈夫?ドラマ・スクールウォーズではこうやって人を起こしていたような気がして」
義男は口から噴水のように水を噴き上げる。
亜紀が義男の腕を上下させる、義男は井戸のポンプのように水を吐く。
口に水、腕上下、水を吐く
3回繰り返したところで義男は背後の気配に気づいた
美代子が歩いてきたのだ。
義男と亜紀は困惑する。姿こそ美代子だが、作業服はあちこちが焦げて、右腕の一部が脱落しており、中から炭素繊維で出来たフレームが露出していた。
亜紀は美代子に何が起きたのか問いただそうとする。美代子は
「一部の措置で問題がありましたが、それらは解決されました。」
と答えた。
元の美代子の声ではなくアマゾンのFIRESTICKと声も口調も同じになっていた。戸惑う二人
消防車や近隣の方々が来ていたので美代子を一旦ガレージに隠し、義男と亜紀が説明に奔走する。工場につきもののボヤで、鎮火した旨伝えるとしばらくして皆帰っていった。
美代子はその間に工場の中に入って脱落した腕の予備を探し出し、交換を行う。指の関節の調整に取り掛かったところで室内のアラームが鳴る、手元のモニターには義男の姿があった。
建屋に入ったタイミングで美代子は手元の赤いボタンを押す。床が開き義男がその中へ落下。
義男は胸の深さまで泥だらけになりながら美代子に抗議する、美代子は3mの脚立を義男のもとに差し出す。
「入場には管理者の許可が必要です。」合成音声が響く
義男が脚立の中ほどまで登ると美代子は脚立を揺する。脚立を掴んでこらえるが泥沼に落ちてしまう。自力で沼から這い出る。
亜紀がタオルを持って来る、泥を拭いてやり着替えと入浴を促す。
いったん帰宅し浴室へ向かう、浴槽の湯の温度がいつもより高い様子があった。後ろから押さないでほしいと言おうとしたが亜紀に突き飛ばされてしまう。高い水温にたまらずのたうち回る。
目の前にはたらいに入った氷の山があった。
亜紀と話し、工場へ行くのは翌日にする事にした。
こんな忙しい時でも簡単に作れる唐揚げレシピを亜紀がネットで検索して作る。おいしくいただきました。
義男はストロングゼロの500mlを2本飲んで就寝
翌日になる

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