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めぐる島、大崎上島(島を旅するvol.38)

島を旅するのが好き。島に旅をしに行くのが好き。
島は、「その島に行こう」と思わないと向かわない。なんとなくついでに立ち寄っちゃったって流れは、あまりないんじゃないのかな。
それだけ「訪れる」という意識が働きやすい旅先だと思ってる。
そして、行ってみると、当たり前だけど周りは全て海。
この島の中で、完結して、生きていっている、という覚悟がそこはかとなく伝わってくる。
凛としていて、時に孤独や閉塞感があったとしてもそれさえも包み込むような、島の空気。1島1島違う。
それが、時には非日常の世界に感じられたり、すっと日常の感覚になったり。
だから、島の旅が好き。

そんな島の旅好きな私に、「大崎上島に行ってみない?」と声をかけてくれた方がいた。
しかも「旅のラジオを録ろう」と言ってもらえて。
私にとっては、38番目の島の旅となる。
***

大崎上島(おおさきかみじま)。
瀬戸内海のほぼ中央に浮かぶ、人口7000人ほどの島。
住所は「広島県大崎上島町」つまり、ほぼ島全体が町。
橋が架かっていないから、船で渡るしかない。(ここで非日常感が強くなる)

7つ?ある港の1つ、明石港の朝
観光案内所が近い、白水港


5月4日に、竹原港から船で30分ほどで着いた垂水港から上陸した時、
島っぽくない雰囲気に驚いた。(ここで日常感に戻る!)
まるで本州の街がそのまま続いているような雰囲気。
しかも、真ん中は森を歩ける道もある山もあって。
海と山が近い!


わりと高低差がある道を車で一周すると1時間ほどかかる。
新緑と青空がとにかく気持ちいい~~~~~~

主要な産業は造船。
黄色いクレーンがかっこよすぎて。

青空と黄色いクレーン、なんて素敵な♡
こんな色の船!乗ってみたい!


こんなかわいい灯台も

レモンなどの柑橘類も、大切な恵み。

だからジャムも美味しい!


この島で、たくさんの人に話を聴いた。
なにせ「(島の)旅のラジオ」だから、初対面の方にはじめまして!の挨拶と同時にピンマイクをつけてもらって、お喋りスタート。尺も、話のまとまりも、あんまり気にせずお喋りしていく。
海を180度見渡せる露天風呂がある素敵なお宿「ホテル清風館」の社長・角南正之さん。
1934年(昭和9年)創業、魂こめたお醤油づくりを続ける「岡本醤油」の社長・岡本康史さん。
11年前に京都から移住してコツコツ果樹園を増やし、島の全ての恵みがギュッと詰められたレモンやブルーベリーを栽培して、楽しみやすい形で届けてくれる「岩崎農園」の岩崎亜紀さん。
人と人の時間が重なる素敵なゲストハウス「木江宿 庭火(きのえやど・にわび)」を運営する、松本幸市さん。
”大崎上島 風待ちの案内所” ‥そんな素敵な名前がついた観光案内所の守り神、おおた画伯 と、てるちゃん。

色んな、いろんな、話を聴いた。
どの方のお話もそれぞれに素敵で、そして奥底にあるメッセージは一緒。
この島を、ここに生きる人たちを、この世界にもたらされる恵みを、愛している。
皆さん、私にそう語り掛けてくれていた。

清風館からの景色
これが!なんと露天風呂からもばーんと見られるのだよ
岡本醤油さんの蔵の中
13個の桶の中で大豆がめいっぱい生きて呼吸してる
ビタミンキラキラの岩崎亜紀さん
同い年生まれでうれしい
暖簾も素敵、「木江宿 庭火」
”大崎上島 風待ちの案内所”
https://osakikamijima-navi.jp/
おおた画伯が描いた くじら
ずっと見ていられる、一緒に海でたゆたいたくなる
てるちゃん、おおた画伯

このほかにも、
海辺で急遽お昼ごはん食べたり、
絶景の夕陽見たり、
宿で10代の女子男子と話したり、
夜みんなでギターで歌って、ほんとは内緒なことを語りあったり、

でもなによりも。
この島の「巡り」がすごかった。
島で出会う人がみんな口にする。
「この島では、願いを口に出すと叶うのが早い」と。
それは、物理的にパパパっとつながって、例えば欲しいものがすぐ手に入ったり、手伝ってもらえたりすることかもしれない。
でもね、もっと大きな力。
ちょっと先の時間への願いが叶うスピードが速いんだな。

「庭火」の門で出迎えてくれるランプ

「この字が名前につく人に出逢うのかな?」と2か月半前にノートに何気なくメモしていた、まさのその漢字1文字が 名前の頭文字である人に本当に出逢ったり、
私の名前「まほ」と同じ「まほ」ちゃんがこの島にかつて暮らしていて、みんなの心の中に今も鮮やかに生きていたりする。

大崎上島観光案内所が「風待ち」「潮待ち」の案内所だと、その案内所の中で聴いて、あぁ迎えてもらえたって思った。ここはすべてを受容する空気に満ちていて、待ってくれる。
この場所で、前述のまほちゃん(あーす・じぷしーのおひとり)が書いた「MIRACLE」を手に取ってすぐ購入して、夜、開いてみたページのメッセージに心動かされ、救われた。

そして、そもそもの最初、「この島に行こう」って呼んで頂けたことに、
大きな大きな、感謝。

いろんなものが、めぐっている。
めぐることは生きること。
この島では、すべての営みによって、みんなが生かされ、生かし合っていて、
それが脈々と、ずーんと太い管のようなもので、受け継がれているのがわかる。

私は、瀬戸内海の海賊の娘に生まれたかったという願いを持っていて
船の舳先で風を受けている ごっこ(笑)

また、夏には、行きたいな。行くよー。

次の島、私にとって39番目の旅の島は、ここ大崎上島のお隣「大崎下島」の予定。
本当は今回の旅の終わりに、大崎上島を出たあとに数時間滞在したのだけど、来月にきちんと滞在できる予定なので、その時にしっかり逢ってこようと思います。

#島を旅する
#石垣真帆




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