【乃木坂46】生まれてから軌道に乗るまで。【12thバスラ】
2024年3月7日からの4日間、さいたま・さいたまスーパーアリーナにて、乃木坂46 12th YEAR BIRTHDAY LIVEが行われた。5thバスラ以来7年ぶりのSSAでの開催となった今回のバスラを振り返っていく。
今回は新しい試みとして、各日に参戦した私の知り合いに声をかけ、リレー方式で振り返っていこうと思う。この記事では、私が参戦したDay1を中心に振り返っていく。
俳優・津田健次郎のナレーションを皮切りに、OVERTUREがスタートし、今年のバスラがいよいよ開幕。最初に披露されたのが、記念すべきデビューシングルの「ぐるぐるカーテン」。当時も着用していた懐かしの紫のチェックのワンピースに身を包み、当時の世界観を演出した。続く9thシングル表題楽曲「夏のFree&Easy」では、「夏だからやっちゃおう!」の部分を「春だけどやっちゃおう!」に変え、センターステージに34thSG選抜メンバーが整列したかと思えば、続く5thSGアンダー楽曲「13日の金曜日」では、入れ替わりで34thSGアンダーメンバーがセンターステージへ。アンダー楽曲の中でも、高い人気がある楽曲でさらに盛り上がった直後には、センターステージに戻り、全員歌唱で2ndSG「おいでシャンプー」を披露。センターの山下美月の「シャンプーしてきましたか〜?私は念入りにしてきましたぁ〜」と、ユーモアある煽りを披露。冒頭からエンジン全開の構成だった。
最初のMC後は、西野七瀬が初めてセンターに立った8thSG「気づいたら片想い」からスタート。センターに立った遠藤さくらの凄まじいほどの透明感が会場を支配したかと思えば、2期生・堀未央奈が加入後即初選抜初センターに抜擢された7thSG「バレッタ」を続けて披露。MVでも着用されていた白のセーラー服を見に纏い、赤の紙吹雪も相まってMVを実際に見ているかのようだった。
続いて披露されたのが、3rdSGのカップリング楽曲「せっかちなかたつむり」を山下、川﨑桜、筒井あやめ、向井葉月、与田祐希、五百城茉央、矢久保美緒の7人が披露。個性あふれる自己紹介で会場を沸かせ、8thSGカップリング楽曲「孤独兄弟」では、昨年のバスラに引き続き井上和と菅原咲月が2人で披露。昨年の孤独兄弟は、曲の途中から井上が合流していたが、今年は冒頭から「なぎさつ」コンビの孤独兄弟が展開。実質パワーアップした孤独兄弟を、しかも2年連続で生で見ることができて本当に嬉しかった。
続いて披露されたのは「他の星から」。センターにはこれも昨年と同じく池田瑛紗が立っていた。今年の演出は、当時のMVさながら、ステージに横たわった7人を天井に吊られたカメラから撮影。この画角を採用するとなると、ズレないフォーメーションが肝心となってくるはずなので、そこからも苦労が感じられた。
「偶然を言い訳にして」では、梅澤美波が白石麻衣の衣装を、一ノ瀬美空が松村沙友理の衣装を、阪口珠美が橋本奈々未の衣装を、柴田柚菜が高山一実の衣装をそれぞれが着用。最後には、それぞれのパフォーマンス(梅澤→ハフーン(白石)、一ノ瀬→さゆりんごポーズ(松村)、阪口→そっちこそ!(橋本)、柴田→アメイジング!(高山))を披露しており、古くから知っているファンにとっては熱くなる演出だっただろう。
この後には、2014年に幕を開けたアンダーライブのVTRを挟み、アンダー楽曲のブロックへ。吉田綾乃クリスティーがセンターに立ち「生まれたままで」を、林瑠奈がセンターに立ち「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」を披露。後者の前には、林が「アンダー楽曲の力強さを見てください」と力強いスピーチを披露。アンダーライブが大好きな私にとっては、心を掴まれるものがあった。
その後は、弓木奈於が回す不思議なMCが炸裂。「意味不明なゆみきむり」の名の通りに、会場が終始不思議な雰囲気に包まれていった。5人の「ありがとうございまーす!」が揃い、会場が一つになったところで、何やら不穏なアラームと自動音声が。どうやら「何者かによって大事な絵画が盗まれた」とのこと。確かにスクリーンに映し出されていた絵画の一部が空白になっている。MCにいた5人(弓木、中村麗乃、菅原、与田祐希、清宮レイ)が慌てふためく中、どこからともなく「これで探せばいいのよ!」の一声が。その声の主は久保史緒里。「覗いてみよう 指望遠鏡〜」と伸びやかな歌声から「指望遠鏡」がスタート。それと同時にファンとの接近戦の幕が上がった。楽曲の終盤で、ついに絵が見つかったとのこと。理々杏と岩本蓮加が駆け寄り、布をめくってみると、どこかで見たことがあるタッチの絵画が登場。「そんなバカな…」という落胆とともに、「そんなバカな…」がスタート。終盤では「皆さんの協力により見つかりました」とのアナウンスが。ステージに駆け寄り、今度こそ布をめくってみると、先ほどとは明らかに上手な自転車の絵画が登場。それと同時に「走れ!bicycle」がスタートした。「かわいい!かわいい!超かわいい!○○(推しメン)が一番かわいいよ!」と懐かしのコールも久しぶりに叫べたので個人的には大満足だった。
ところで、先ほどのどこかで見たことがあるタッチの絵。言わずもがな画伯・阪口珠美先生による「池田瑛紗が自画像を書いている場面」とのこと。池田の自転車の絵の制作期間が一晩なのに対し、阪口画伯の絵はリハーサルの合間の3分で描き終えたという。
(個人的には、「そんなバカな…」の前にカメラに抜かれた、頭を抱える阪口がツボだった。お前が描いたんやろ。笑)
MCのあとは、岩本が当時8歳の頃に発売されたという「制服のマネキン」がスタート。阪口が当時の若月佑美ばりに金属バットでボールを打つ振り付けをしており、個人的にはこの瞬間に心地よい満足感でいっぱいだった。
続く「音が出ないギター」では、筒井、理々杏、岩本、五百城、黒見の5人が登場。会場の一体感をさらに高めたと思えば、続く「世界で一番 孤独なLover」では、白のセーラーに身を包んだメンバーが登場。久しぶりのセカラバ披露に、私も会場で踊る手が止まらなかった。
そこから雰囲気を一変させ、久保、中西アルノ、林の3人が「失いたくないから」を披露。この3人といえば、最新シングルのカップリング楽曲「羊飼いよ」でユニットを組む3人。独特な曲調ばかりが注目されがちだが、この3人といえばグループの中でもズバ抜けたほどの歌唱力の持ち主たち。ハモりも見事に決まっており、「失いたくないから」の曲調とも相まって、会場からは大きな歓声が起こった。つづく「やさしさとは」では、登場した7人がファンへ向けて7者7様の「ありがとう」を伝えると、会場からは温かい拍手が送られ、「何もできずにそばにいる」では、久しぶりに聞いて感じる詩の良さに心をやられた。
「何度目の青空か?」は、2年前の10thバスラ以来の披露。その時と同じくセンターには久保が立っていた。2年前のバスラ回顧記事と同じ表現にはなってしまうが、憧れの人にも負けない迫力ある歌唱力で、青く染まったスタンドを歌のチカラで震え上がらせた。
その後のVTRでは「12年の歴史の中で、最初から続いているもの」をテーマに映像が展開された。ライブ前の彼女たちを鼓舞する魔法の言葉。
「努力・感謝・笑顔 うちらは乃木坂上り坂 46!」
キャプテン・梅澤美波の「せーの!」と掛け声をかけると、メンバーは地声で円陣を組み、その言葉はファンからも聞こえた。そこから始まる「人はなぜ走るのか?」から最後のブロックがスタート。続く「ロマンスのスタート」と「ロマンティックいか焼き」では再びファンとの接近戦が繰り広げられた。全員がステージに戻ってからは「さいたまスーパーアリーナ、騒げぇ!」の煽りとともに、「ガールズルール」がスタート。卒業発表後、初めてのガールズルールの披露となった今回。もしかすると、これが生で山下の煽りを全身で浴びる最後の機会かもしれないと思うと、私のコールも何段もギアが上がったのが分かった。
キャプテンのMCを挟み、いよいよ最後の曲へ。選ばれたのは、「乃木坂の詩」。いつもなら、ライブのアンコールの一番最後に歌われる曲を、今回はあえて本編最後に持ってきた。昨年の11thバスラではOVERTUREよりも前に披露され、この時点で誰もが度肝を抜かれたセトリだったが、今年も思わぬ場所での披露。今回の披露ではファンの合唱がなかったものの、これはこれでレアな披露だったので個人的には満足である。メンバーとファンが一体になったところで本編の幕が降りた。
アンコールは「ハウス!」からスタート。ファンとの接近戦を繰り広げるメンバーもいれば、イチャイチャし合うメンバーもいたりで、束の間の時間を過ごしていた。続く「ダンケシェーン」では、冒頭のソロも久保の歌唱力が爆発していたが、その後ろでは井上の美声も「誤爆」していた。現地では気づかなかったものの、リピートでは微笑ましく鑑賞している私がいた。
MCを挟み、最後に披露されたのは、「君の名は希望」。初めて紅白歌合戦に出場したグループとしても思い入れの大きい大切な楽曲を、メンバーとファンが噛み締め「今日を明日のバトンにして」(梅澤)12thバスラの初日が終わった。
12thバスラDay1参戦記
今回のバスラ全体を通して、チケットが唯一当たったのがこのDay1。しかも、ありがたいことに、モバイル1次のみで募集があった「のぎ動画プレミアムシート」の当選だった。このシートは、通常の料金に¥3000を上乗せした代わりに、アリーナ最前ブロックが確約されたチケット。ウキウキワクワクの中、自分の席に向かうと、そこはアリーナCブロックの前から3列目で花道からも2席と、まさに神席であった。リュックからタオルやスケッチブックを一通り出し座席に座ると、「NOGIBINGO!!」の妄想カメラマン、通称「妄カメ」でおなじみの加美山カメラマンが、花道脇のクレーンカメラを操作する姿が一番最初に飛び込んだ。これだけで、ステージとの距離感は伝わるだろう。
さて、ライブ開幕。冒頭の「ぐるぐるカーテン」で、ステージとの距離感を知る。自慢ではないが、昨年10月に行われた33thSGアンダラのDay3の席が、横浜アリーナのセンター席(他会場でいうアリーナ席)の前から2列目という、ものすごい席を引き当てた。その距離感は、私の「はいっせーの」というコールが、配信にも拾われているぐらいだ。今回は、リピート配信を見た感じではコールは聞こえなかったものの、体感的には横アリよりも近く感じた。
続く「夏のFree&Easy」では、先述の通りにメンバーが目の前の花道を通り、センターステージから花道にかけて整列をしてパフォーマンスをした。その際に、目の前でパフォーマンスしていたのが、私の推しメンこと5期生の奥田いろはと中西であった。中西には、ミーグリを通してバスラ参戦を伝えることが出来なかったのだが、奥田には、この直前に開催された京都のリアルミートアンドグリートにて、Day1参戦を直接伝えていた。
その夏フリで、奥田が客席を向いた瞬間に、ピンク×黄緑に光らせたペンライトを持った私に気づき、全力で手を振ってくれた。その時間、体感で0秒。(いや、冗談抜きで)
それぐらいの速さで、それぐらいの距離だった。
この距離感が故に、普段の席では気づかないような事にも気づくことがある。それはライブ終盤の「ガールズルール」でのこと。この時も私の延長線上には奥田の姿があった。サビの歌詞の「ずっと(ずっと)」のところで奥田はちゃっかり「いろはーと」をキメた。自らの必殺技をサブリミナル的に織り込むこのあざとさ。私は一瞬にしてノックアウトされた。
時間を戻して、3曲目の「13日の金曜日」の間奏にて、センターステージにいたメンバーがメインステージに戻るために駆け足で花道を通過していったのだが、センターの理々杏の前を、どんくさく走る我が推しの姿が。フロントポジだったことも少なからず影響しているだろうが、それでも前を走るメンバーに差を広げられていた事から、さすがどんくさクイーンだなと思った。もちろんであるが、これも目の前で起こった出来事である。
時間軸が前後して申し訳ないのだが、「ロマンティックいか焼き」でも印象的なシーンがあった。先述した通り、ファンのレスに応えるメンバーもいれば、メンバー同士でイチャコラするのも見られた。ふと、花道に目をやると5期生の小川彩と一ノ瀬美空の姿が。この2人といえば、「小川を産んだ記憶がある」という、小川への強すぎる愛の持ち主の一ノ瀬に、当の小川は塩対応する光景が度々見られるのが日常茶飯事である。この時も、花道上で小川を見つけた一ノ瀬は、強引にサビのいかのポーズを小川と披露。私の周りからは保護者かのような温かい視線が送られたが、このシーンを見ていた私は、「『捕獲』というより『捕食』という表現が正しいのでは?とも思った。
ライブ参戦で一番楽しみにしているのが、メンバーからのレスである。私は、スケッチブックにメッセージを書いたり、自分で作ったゲーフラ(ゲートフラッグ)のデザインを貼ったりして、レスを貰えた経験がある。(以前はゲーフラそのものを、周りの迷惑にならない程度に掲げてレスを貰えたこともある)
今回もスケッチブックを用いてレスを貰いにかかったが、私が用意していたレスの要求が「ずっきゅんして〜♥」と「ジャンケンしよ!」の2パターンのみだった。しかし、これではあまりにもオリジナリティに欠けており、実際問題私の周りでこのスケブを掲げている人が大多数見られた。このままではマズいと思った私。スケッチブックをパラパラとめくると「ボールちょうだい!」のページが。昨年の全ツ神宮公演にてメンバーのサイン入りカラーボールが投げ込まれていたのだが、その時に自席で拵えたのを思い出した。「これしかない」と思った私は、ゲーフラデザインを用意していないメンバーに対してのレスは、「ボールちょうだい!」の一点勝負に賭けた。これが功を奏したのか、黒見、小川、梅澤、向井葉月からレスを頂けた。
さいごに
今回のバスラはグループの歴史を紐解く、まさにミュージアムの様な構成で繰り広げられた。特にこのDay1(2011〜2014)は、現役のメンバーは当時誰も在籍しておらず、たくさんの苦労があったことは言わなくてもわかる。
それは、翌日のライブに参戦していた公式お兄ちゃんことのバナナマン・設楽さんも「乃木坂工事中」で振り返っていた。
普段のライブでは聞けない曲を楽しむ事ができるのがバスラの魅力。これは乃木坂4というグループが築き上げてきた伝統の一つだ。時代は流れ、メンバーも3期生が一番先輩となり、新たな一歩を歩み出したばかりだ。昔のバスラも今のバスラもどれもいいものばかり。新たな1年へ向けて来年のバスラではどんな景色を見る事ができるのだろうか。
7000字近くも書いてしまったので、ここらで私も「今日を明日のバトンにして」、次の記事に回したいと思う。
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