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【乃木坂46】アンダーキャプテンの「らしい」ラストアンダラ【祝 まあや卒業】

2022年9月27日からの3日間、東京・立川のTACHIKAWA STAGE GARDENにて、そして10月3日からの3日間は、大阪・オリックス劇場にて「乃木坂46 30thSGアンダーライブ」が行われ、大阪3日目の公演は配信も行われた。
最新シングルに収録されているアンダー楽曲「Under´s Love」に参加しているメンバーが参加、同曲でセンターを勤める和田まあやにとっては、この公演が乃木坂としてのラストライブとなった今回のアンダラを、配信があった大阪3日目の公演を中心に振り返る。

※伊藤理々杏はスケジュールの都合により大阪Day3以外を、中村麗乃は新型コロナ感染のため大阪公演をそれぞれ欠席した。

【セットリスト】
影ナレ:璃果
M1:Under´s Love
M2:不等号(センター:阪口)
M3:自由の彼方
(センター:向井)
M4:あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
(センター:和田)
M5:ポピパッパパー
(センター:松尾)
M6:Against
(センター:和田)
M7:~Do my best~じゃ意味はない
(センター:璃果)M8:
M9:ワタボコリ
(矢久保、向井、璃果)
M10:音が出ないギター
(黒見、和田、松尾)
M11:無表情
(林、北川)
M12:低体温のキス
(センター:理々杏)
M13:欲望のリインカーネーション
(センター:和田)
M14:私のために 誰かのために
(林、吉田、(中村)、璃果、向井)
M15:生まれたままで
(センター:璃果&北川)
M16:口ほどにもないKISS
M17:錆びたコンパス
(センター:松尾)
M18:Wilderness world
(センター:和田)
M19:ありがちな恋愛
(センター:向井&吉田)
M20:世界で一番 孤独なLover
(センター:阪口)
M21:制服のマネキン
(センター:和田)
M22:日常
(センター:理々杏)
M23:Under´s Love(フルコーラス)
EN1:気づいたら片想い
EN2:狼に口笛を
EN3:左胸の勇気
EN4:乃木坂の詩
WEN1:他人のそら似

佐藤璃果によるリッカリカな影ナレから♪OVERTUREを経て、舞台の紗幕に写し出されたスポーツのスタメン発表のようなメンバー紹介の映像の後、舞台中央に照らされた椅子から和田が登場し「Your knows? it's"Under´s Love"」の一声で始まった「Under´s Love」からライブはスタートした。
そこから、「不等号」「自由の彼方」「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」といった、アンダーでは人気が高い楽曲を立て続けに披露。早速アンダーライブらしいセットリストをぶつけてきた。

MCを挟んでダンスパートとして、「ポピパッパパー」「Against」「~Do my best~じゃ意味はない」の3曲を披露。「ポピパッパパー」では、重低音のビートとド派手な照明の中踊り狂い、「Against」ではプロジェクションマッピングを使用した演出で力強さを爆発し、林瑠奈の雄叫びから始まった「~Do my best~じゃ意味はない」はリミックスverを披露。会場のボルテージを上げた。

ちなみに、林の雄叫びは大阪Day2では卒業生の寺田蘭世の名言「1+1=100」を絶叫したらしい。

続いてユニットコーナーがスタート。昨年の28thSGアンダラで組まれた、矢久保美緒、向井葉月、璃果のユニットが「ワタボコリ」を披露。昨年同様に向井がギターを、矢久保がハーモニカを、璃果がタンバリンを担当。昨年に続き、絶妙なコンビネーションで会場の雰囲気をガラッと変えた。

続く「音が出ないギター」では、乃木坂工事中にてバナナマンが教えてくれたBOOWYのライブ映像を参考にした黒見明香が、和田、松尾美佑と共にスタンドマイク片手に、BOOWYにも負けないカッコよい歌声を披露したかと思えば、続く「無表情」では、本家のからあげ姉妹とは全く違ったRAP verとして北川悠理と林の4期が誇るラップコンビが華麗なラップを刻んでみせた。ユニットコーナーのラストは吉田綾乃クリスティー、阪口珠美、向井(※)が「口約束」を披露。歌唱の3人の後ろでは璃果、松尾、矢久保の3人が制服を身に纏い、パフォーマンスを彩った。

※向井のポジションは、元々中村のポジションだったが、コロナにより欠席のため向井が代打出演した

続くコーナーは今回のアンダラの目玉企画「乃木坂46 Playback Factory」。普段のライブではなかなか披露する機会が少ないが、思い入れがある楽曲をそれぞれ一曲選び、センターでパフォーマンスするという企画。

この日の最初は、この日限り参加の理々杏センターで、理々杏が卒業生の生田絵梨花のライブパフォーマンスに憧れていたという「低体温のキス」を披露。本家・生田にも負けない力強い歌声を響かせた。
この企画のトリは、今回の座長でもある和田。和田がセレクトしたのは「欲望のリインカーネーション」。この曲の残るオリジナルメンバーが和田と今回のシングルをもって卒業する樋口日奈のみなので、最後に樋口の思いも込めての選曲だった。

【それぞれの選曲】
【東京Day1】
中村:♪最後のTight Hug
矢久保:♪急斜面
【東京Day2】
璃果:♪知りたいこと
松尾:♪オフショアガール
【東京Day3】
向井:♪ハルジオンが咲く頃
北川:♪じゃあね。
【大阪Day1】
吉田:♪誰かは味方
黒見:♪ボーダー
【大阪Day2】
林:♪自分のこと
阪口:♪空気感
【大阪Day3】
理々杏:♪低体温のキス
和田:♪欲望のリインカーネーション

ライブもいよいよ終盤へ。MC明けは、林、吉田、璃果、向井の歌唱力に定評があるメンバーが「私のために 誰かのために」を暖かく歌い上げた。その後は、璃果と北川のWセンターで「生まれたままで」を全員で和気あいあいと披露し、「口ほどにもないKISS」で雰囲気をまた一変させたかと思えば、「錆びたコンパス」では、センターの松尾がオリジナルセンターの山崎怜奈を憑依させるかのような圧巻な歌声とパフォーマンスを披露。続く「Wilderness world」では、再び降りた紗幕に投影された映像と一体したパフォーマンスを見せ、吉田の煽りからスタートした「ありがちな恋愛」、「世界で一番 孤独なLover」ではセンター・阪口の熱い視線にやられながらも私はサビを現地でもリピート配信でも踊り(どうでもいいけどセカラバのサビ踊れます)、その後の「制服のマネキン」で終わりかと思ったら、なんと理々杏がセンターで「日常」がスタート。本家・北野日奈子にも負けず劣らずのキメ顔を見せた。
本編最後に和田がスピーチを始めた。その中で私が印象に残ったこと。

あまりみんなには話したことはないんですけども、私は生まれてすぐ大きな病気になりまして、もう病院の先生には助からないと言われていたんですけれども。
でもお母さんは強いですね。家族のサポートを受けながら、必死に私の病気と闘ってくれました。
毎年母親に「○歳の誕生日おめでとう! ○歳を祝えると思ってなかったからすごくうれしいよ」って、健康で生きてくれているだけですごくうれしいよと言ってもらえます。病院の先生もびっくりするくらいの回復をとげて、20歳くらいまでは病院に通っていたんですけれども、もう何も心配はないと言われ、とても健康に今生きているんですけれども。明日が来るって当たり前じゃないなと、私は誰よりも強く心の中で思っていて、こうしてみんなと出会えてよかったなと、卒業が近づくたびにすごく思います。
(中略)
きっとみんなもつらいこととか投げ出したいことあると思うんですけれども、私は逃げ出さず頑張ってきてよかったなと思えるので、みんなもきっと「あしたお仕事だな」とかつらいこといっぱいあると思うんですけど、「きょう楽しかったな」「うわぁ生きてる。幸せ~」って声に出して言ってみたら、きっとその日はいい日になると思うので、明日からみんなハッピーにそれぞれ歩んでくれているといいなと思っています。

当たり前だと感じていることが、本当は当たり前ではないこと。人生のほとんどを困難と共に歩んできたまあやだからわかるメッセージに現地にいた私は心を打たれた。

そして、フルコーラスの「Under´s Love」で本編が終わった。

アンコールは、自身のサイリウムカラーである、黄色とオレンジをあしらったドレスを身に纏い、自身の初選抜曲でもある「気づいたら片想い」からスタート。客席も黄色とオレンジのサイリウムで埋め尽くされた。そこから和田の煽りから「狼に口笛を」で会場のボルテージが急上昇。続く「左胸の勇気」の冒頭で和田が着用していたドレスが壊れるというハプニングがあったが、間奏までに無事に復帰。その後はメンバーから黄色いチューリップをサプライズでプレゼントした。

向井「選ばれた11人になれてよかった」

その後のMCで11人を代表して、向井が和田へメッセージを贈った。

「私たちにとって、まあちゃんは本当にすごく大きな存在で、たくさんたくさん助けてもらいました。私たち11人は、まあちゃんを送り出すことができる選ばれたメンバーだと思うと、すごい誇りに思います」

この言葉を受け、客席からは拍手が沸いた。そして、私はこう思った。

続けて向井は、

「たくさんつらいことも悲しいことも、まあちゃんはあったかもしれない。葉月たちよりもたくさんあったかもしれないけど、そういうのを全然葉月たちに出さない強さとか優しさは『乃木坂が作ったんだな』って思うと、これからも私たちがつないでいかないといけないって思います。こんなすてきな舞台に連れてきてくれてありがとう。すてきな景色を見せてくれて本当にありがとう。これからもまあちゃんが守ってきたこの場所も、葉月たちが守り続けるから、これからも乃木坂を好きでいてください。まあちゃん本当にありがとう」

ほとんどの時間を和田と共に過ごし、多くの楽曲で和田とシンメを組んだ向井からのメッセージ。アンダーは未来永劫に大丈夫だと感じた。

そして、最後は「乃木坂の詩」を歌い終えメンバーが一礼すると、客席には「Thank You まあや」のプラカードが掲げられていた。それを見た和田は、堪えていたものが溢れ出ながらも、「うれしい…幸せすぎてどうしよう…うれしすぎて何て言っていいかわからない」と幸せをかみしめながら、ライブの幕は降りた。













かと思った。
しかし、規制退場のアナウンスが始まっても鳴り止まない拍手。それに飲まれるかのようにアナウンスが止み、ダブルアンコールがスタート。ダブアンの1曲はなんと「他人のそら似」が!和田を初めとしたメンバーはファンの近くへファンサをやりまくった。

そして、最後はマイクを外して精一杯の「ありがとうございました!」を全員で会場中に叫びライブを締めくくった。

終わっての感想。

今回のアンダラは、長年アンダーを支え続けてきた和田のラストライブは非常に素晴らしいものだったが、強いて言うなら一つだけ心残りがあった。

それは、まあやが前回のアンダラ(29thSGアンダラ)で語っていた野望。

後輩たちから今回のライブでも支え続けてきたことを感謝され〝締め〟を求められると、和田は「私は1期生なので最初からアンダーライブをたくさん経験してきた。小さな会場でもやってきて、ファンの皆さんと心と心がつながるのをすごく感じていたんですけど、こんな大きな会場で心を通わせることができるんだと知って…」と感激。「『いやいや、そんな』と笑う人もいるかもしれませんけど、私はこのまま頑張っていけばみんなで東京ドームでアンダーライブができるんじゃないかと思いました! これは本当に!」と声を大にした。

後輩たちからは「本当に!?」との声も上がったが、和田は「こんな大きな会場でも私たちの魂は強いから! 届けていく、そんな強い気持ちを持っていると感じた。ここにいるファンの人みんな誰1人残さず、こぼさず、(東京ドームに)連れていきたいなと思います。連れていけるように私たちも頑張ります!」と呼びかけると、大きな拍手が沸き起こった。

前回のアンダラで飛び出した「東京ドームでアンダラ」宣言。

私はこれを現地で聞いていたが、私はこう思った。


なぜなら、この子たちは横アリも埋めた。武道館で2回もライブを行った。ならば、5万人だって埋めれるだろう。無謀なことは分かっている。東京ドームで埋まるかもわからないが、メンバーがこういう野望を出したからには、叶える権利があるはずだし、乃木坂ちゃんたちにもその景色を見せてあげなければいけないと思う。その野望を打ち出したまあやが卒業してしまうのは非常に残念だが、今回のライブを見ていても東京ドームの夢は後輩たちに引き継いで行っても問題はないと感じた。いつか必ずやってくると信じている東京ドームのアンダーライブに向けて、また一つの「伝説」が動き出したと感じた。


まあや、卒業おめでとう。今まで沢山アンダーを引っ張ってきてくれてありがとう。

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