不安の扱い方
師走も半ばを過ぎ、年末が近づいてきました。ふくろ猫は何かしらの「区切り」が近づくと、その期間はどんな風だったろうかと自問する事が増えてきます。
2022年は、おさまらないコロナ禍、安倍晋三元首相を失った、戦争の足音が近づいた、物価が上がって生活がきつい等々、私事も含めて不安や苦しい出来事が多い年でした。一方で、かけがえのない師と出会い、仏道を学ぶ仲間を得、転職をして素敵な同僚と出会えた、などご縁に恵まれた年でもありました。良かったこともあるのに辛い事の方が先に沢山思い浮かぶなんて、なんか愉快じゃないな、と感じました。
私の仏道の師は、人間は元々ネガティブな考えをするものなんだ、と教えて下さいました。日に何万回と何気なく浮かんでくる自動思考のうち、7〜8割はネガティブなことなんだそうです。それに振り回されないコツは、①その状態をただ「見る」こと、不快と感じているんだと認めること、良いとも悪いとも判断しないこと。「あぁ、私はこんなことを感じているのね〜。」と見つめているだけでも、ネガティブな考えが消えて(忘れて?)いくことがあります。そもそも不安に思うことの9割方は起こらないし、起こりうる1割も実は大したことはないものだそうです。自身の経験を振り返ると、確かにそうだなと納得しました。
そして、②「私が出来る事はなんだろう」と考えて、行動することに意識を向ける。自分にできないことはヤキモキしたってどうにもならないんだから、出来ることに集中しようよ。それで上手くいかなかったらそれはしょうがない。『人事を尽くして天命を待つ』という考え方も不安と上手く付き合う助けとなります。
考え方は癖のようなものなので、ふくろ猫はまだネガティブに捉える傾向にあります。癖は直ぐには変わりませんが、一生変わらないものでもありません。師に教わった考え方が癖になるように、日々修行していきます。