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「福祉プラスのまちづくり コンセプトブック制作ワークショップ vol.5」を開催しました!

文:田辺萌(たなべ・もえ)

2024年2月22日(木)に草加高砂コミュニティーセンターにて「福祉プラスのまちづくり コンセプトブック制作ワークショップvol.5」を開催しました。このワークショップでは「福祉プラスのまちづくり」とはなにか?をみんなで考え、1つのカタチとして冊子制作に取り組んでいます。そんな全6回のワークショップも今回で5回目。制作もいよいよ大詰めに差し掛かってきました。また、この2日後には「ふくフク商店街」、さらに1ヶ月後には「ふくフクフェス」も控えているタイミングでの開催です。後半は各イベントチームの最後の打ち合わせが行われ、リーダーを中心としてイベント成功に向けて最終確認をしていく時間となりました。みんなで創る「だれもが幸せな」あしたの暮らしと福祉のカタチを目指し、楽しみながらも真摯に取り組んできた様子をレポートしていきます。

今回も進行を務めるのは、株式会社ここにあるの大森亮平(おおもり・りょうへい)さん。
参加者同士のアイスブレイクでは①名前/②所属/③最近の出来事/④ふくフク研から生まれた出会いなどを中心にお話しました。

来場された方から出来るだけこれまで話したことのない人の近くに座っていただき、5人程度のグループをつくります。毎回恒例となっている近くの方とのアイスブレイクから、ワークショップは開始されました。5回目ということで自己紹介よりも近況報告のような部分も多く、着実に関係性が築かれてきているのを感じました。

「ふくフク商店街」「ふくフクフェス」の開催日が近づき、先日各プロジェクトチームのリーダーミーティングが実施されたようです。その時に改めてふくフク研に関わる想いを確認し合い、関わりはじめた最初のころから本質として変わらないこともあれば、活動を通じて変化したことがあったのだとか。冊子制作の内容に入る前に、いまの実際に抱いている想いについてお聞きしました。

「こんなことも出来るんだ」という気持ちに
マイクを受け取ったのは、「ふくフクフェス」の出店チームでリーダーを担う森岡さん。森岡さんは、前職で自分のやりたいことがやれない不全感や、「こういうことがあれば良いのに」と届かなかった想いから、昨年自身で会社を設立し、B型就労移行事業を始めたと言います。そしてふくフク研で同じような気持ちで活動されている方々に巡りあい、今、「楽しい」を体感できていると笑顔でお話しされました。また、他の事業所と関わることで「こんなことも出来るんだな」という気持ちに変化が生まれ、「ふくフクフェス」に事業所として参加することにつながったようです。現在は利用者さんとフェスに向けて絶賛準備中だそう。「利用者さんがすごく心待ちにしていて、燃え尽きないか心配です」と喜色にあふれる表情でお話しされました。心温まるエピソードで会場が和んだところで、いよいよ話はコンセプトブックの内容へ。

「コンセプトブック」レイアウト案が完成!

これまでのワークショップで出た意見やアイデアからレイアウト案が完成し、みんなの想像が目に見えるものとしてかたちづくられてきました。大森さんから各ページについてレイアウトイメージをもとに説明していただきます。第2回の「こんなコンセプトブックは嫌だ」で出し合った意見も多く取り入れられています。冊子には、これまでのふくフク研のイベントの様子や、「ふくフク研に関わったことでどんな変化が生まれたか」についての対談ページなどが掲載される予定だそう。ページをめくる時のわくわくが感じられる素敵なデザインに、みなさん期待に胸をふくらませたのではないでしょうか。

草加市の「花」「芽」「種」を考えよう

スクリーンには「草加市のこれまでとこれから」の文字と、「花」「芽」「種」のイラストが映し出されています。

さて、ここからコンセプトブックの最終ページとなる予定の「草加市のこれまでとこれから」について考える時間に移っていきます。このページでは、草加市でこれまで取り組んできたことを「土を耕す」ことに例え、すでに実行している取り組みに関しては「芽」や「花」、これから取り組みたいことなどは「種」に見立てて紹介する予定です。参加者それぞれがふくフク研に関わりはじめて生まれた成果や取り組み、光景などを「花」「芽」として、これからやってみたいことや妄想していることをわくわくの「種」として、みんなでふせんに書き込んでいきました。

青ふせんに「花」や「芽」を、黄ふせんに「種」を思いつくままに書いていきます。10分程度個人で考える時間が設けられ、その後各テーブルで意見交換を行なった後に全体で共有し合うかたちでワークは進みました。

全体共有の時間では、「芽」の事例として「これまで福祉関連のイベントでの出店はしていたけれど、ふくフク研に関わり始めてから福祉以外のイベントに出店する機会が増えてきた」との嬉しい声が。ほかにも「『人に話しにくい悩みや、困りごとを抱えているママが、お茶をしながら気軽に相談ができる場所をつくりたい!』という想いから、週に1回相談所をはじめてみました」と、すでにつぼみが開いているお話も聞かれました。

わくわくが詰まった「種」には、「障がいがあっても、子どもがいても、高齢者でも、関係なくおしゃれが出来る美容院や気軽に立ち寄れる飲食店がまちにあればいいな。そこで交わったり、お互いを尊重しあえたりする場所がたくさんできたらいいな」など、これから草加で目指していきたい景色と想いがいっぱいに込められました。

ふくフク研の活動から広がった事例や新たに生まれたつながり、想いは数多く、あっという間にシェアタイム終了の時間を迎えました。たくさんの種が撒かれ、すでにすくすくと育っているものもあります。草加市でこれからもっと明るく楽しい景色が広がっていくと思える、素敵な時間になったのではないでしょうか。

イベントに向けて最終調整!

ワークショップ後半はプロジェクトチーム(①ふくフク商店街②ふくフクフェス③ブック・広報)に分かれて作戦会議です。チームメンバーが対面で集まれるのはここが最後ということで、各チームからは今まで以上の熱量を感じました。ふくフク研に関わるすべての人が気持ちよくイベントを迎え、だれもが幸せを感じられるようにと話し合いは時間ギリギリまで行われました。

取り組む課題やアプローチの仕方は違えど、全員が同じ目的に向かって何かに取り組むことがこんなにも心強く心地良いものなのかと、これまでのワークショップやイベントをつくる過程を通じて体感できているように思います。ここで生まれたつながりが留まることなく、さらに大きくひらいて、より多くの方々へ届くように、今後もみなさんとふくフクしていけたら幸いです。


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