見出し画像

ありふれた星 『リップヴァンウィンクルの花嫁』に寄せて

眠ってばかりの夢の淵

誰かいてくれたらうれしいな

死なないように見張ってて

笑えるようにそばにいて


水が流れていくでしょ

それを見てると溶けだしちゃって

触りたいの じぶんのかたちを忘れそうだから


みんな真心をさらして歩いているの?

なんてことない顔して


ひとりで着替えているときも

暗くなってきて明かりをつけるときもね

ずっと見ていてくれるの

自分が勝手につくった神さま

とくに何もしてくれないの、見てるだけ

助けてなんて言わない

どこへ行けばいいの


踊るためだけにつくられた音楽をかけて

さあ歌って


冷たいハムを食べて、今日を生きるの?

海に流した手紙はいま着いた

笑ってくれたらうれしいな


かき混ぜられて流されて

波が立つほど静かになる

ありふれた星


いつだって裸になれる

さあ笑って

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?