ショートショート|おめでとうという神話
今日、8月8日は僕と双子の兄貴の14回目の誕生日だ。僕はこの日になると決まって一休さんが詠んだ狂歌の「門松は 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」を思い出す。来る日を迎えたということはまた一歩着実に死に近づいたいうことだ。だから僕が思うに、誕生日にはあの名称は分からないが誕生日会ほかパーティーの場でよく被る厚手の紙でできた円錐で派手な装飾の帽子ではなく、むしろ喪服を着て喪に服すべきではないか。人生が月の満ち欠けみたいに繰り返すなら話は別だけどね。ということを