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やついフェスキャンペーンガールオーディションの思い出

先月、やついフェスキャンペーンガールのファイナリストに残った。

最終審査結果としては何の賞も獲れなかったけれど、沢山の人に「すごいじゃん」と言われ、気にしてもらって励ましてもらった。頑張ったらいいことあるんだな~って思ったし、9年くらいこういう世界の片隅にいるけどこんな「ファイナリストです!」「明日最終審査です!」みたいなのは初めてで、思っていた以上にでっかい経験になった。

なんだか長くなりそうだから先に書いておくと、本当に皆さんありがとうございます。

気にしてくださった方、これを機に出会った方、ありがとうございます。

あと、もうわざわざ文字にするのもおこがましいくらいなんですけど、今年の状況でオンラインでこういうお祭りを成功させたやついさん、本当に素晴らしいです。事前の配信から、当日と、もうこの人どんだけエネルギーあるんだ、すごい、って思って見ていました。

今回をきっかけにフォローしてくださった方が思ったより多くいて、リプで私の良い所教えてくれた人がいて、発表直前にLINEくれた友達がいて、でか美さんもブログに名前を挙げてくれていて、めっちゃ嬉しくて…う、すでにもう長くなってしまった。



応募締め切りが6月7日、最後の発表が6月21日。

思えば、この間ずっと「どうしよう~」って言っていた。

7日は私の生誕配信ライブの日で、帰り道に相方のみちゃめろと元メンバーのまおりーたに「応募が今日までなんやけどどうしよ~」と話した。

そう言いながら回転寿司を食べて、帰りの電車の中で自己PRなどを書いた。


一次選考(100人以上通っているわけだけど)の結果が9日にわかって、その日は今度は私の誕生日カウントダウン配信の日で、配信の接続を切ってからZoomの通話でまた2人に「動画作らなあかんのやけど、どうしよ~~~~」と言っていた。

どうしようどうしようって言いながらやらないと進められないのは私の常で、2人と元相方のゆかちゃんには最後の発表が終わるまで、めちゃくちゃ何回も「どうしよう」って聞かせたと思う。


選考方法は、一次選考でほとんどが通って、数日以内に1分以内の動画を作成、その動画で二次選考。ファイナリストの発表はやついフェス1日目の配信中に直接電話がかかってくる「古典的な」方法だった。

どうしようどうしようと言い続け、中間発表として配信でやついさんが全部の動画へのコメントをしてくれているのをみて「これは無いかな~」と思いながら、いやしかし80人中の10人、8分の1かぁ…とまた「あるんじゃないか?」とソワソワを繰り返す数日間。

生電話で発表なんていう、古典的とは言われていたけどこういう形で緊張するというのも貴重な経験である。


キャンペーンガールのコーナーは土曜の夕方。いっちょ前にドキドキしながら、ドキドキしすぎて落ち着かないから生誕の時にもらった海味鮮をぼりぼり食べながらiPhoneを握っていた。

発表されていったファイナリストの人たちは、どの人も「あ~、あの動画の人か」とわかる人だった。こりゃマジで自分は無いな~、でもまぁいいなって思った人が通ってるからいいか~って思ったくらいに電話が鳴った。

番号は携帯電話の番号で、一瞬いつも電話から逃げてる癖で考えてしまった。出ると、ファイナリスト選出の電話だった。

配信をみながらだったからうまく喋れているか分からなかったけど、あとでみちゃめろがツイートしてくれていて安心した。

電話を切って、オーディションのコーナーが終わって、「うわぁ、私やついさんと電話で喋っちゃったよ」と思った。


ここからまた「どうしよう」の始まりで、次の日の朝までに歌唱動画を送らなければいけない。

動画を録画する、というのがまた難しい。「何かをしながらでもオッケー」と伝えられた。

まず家で歌って大丈夫なのか?多分大丈夫じゃないだろう。それじゃあスタジオに行くわけで、スタジオに行くなら必要なものは準備しなければいけないわけで、ってことはどんな動画にするか考えなければいけないし、それを固めるまでは動けない。

相方のみちゃめろと、元メンバーのまおりーた、元相方のゆかちゃん、お馴染みのメンバーのLINEグループに通過の報告と、グループ通話をかけさせてくれ~と投げかけた。

みちゃめろとゆかちゃんが出てくれて(まおちゃんは一番に励ましのメッセージをくれた)、1時間くらい作戦会議をした。

いや、作戦会議とは名ばかりで、私が一方的に「こう思ってるんやけど、こんな状態で」「これがこうなんやけど、こうした方がいいかなって感じで」とぐだぐだと喋っているだけだったように思う。そう、いつもの感じ。


電話で「いやぁ、私、電話越しにやついさんと喋っちゃったよ」と言ったらみちゃめろが「ケータイの番号からかかってきたん?やついさんのケータイかなぁ?LINEわかるかな?」と言っていた。みちゃめろとは出会って9年経つが、毎度新鮮に「バカなんだなぁ」と思わせてくれる。


スタジオに行く準備をしている時に物音がうるさかったのか、靴箱が震えるくらいドアを殴られて一瞬横になったけど、ネタになると思おう…となんとか自分を奮い立たせて荷物を抱えて終電に乗り込んだ。

曲は事前に共有されていたので練習はしていたが、まともにスタジオで歌うとそりゃあ全然違う。そもそも私は歌が苦手なのだ。動画で見てびっくりしちゃう。

あぁ、ファイナリストの人、動画内で歌ってた人全員歌上手いんだよな。よりによってキャラの強さで勝ってる人であればあるほど「歌うまいやんけ」ってなる。どう考えても11人中で一番歌が下手なんだろうな、と思う。

去年の友達のウエディングの余興で、女子9人で歌って踊った時に歌もダンスも私が一番下手だった。新婦本人、ママ、人妻、全員の中で職業現役アイドルの私がぶっちぎり優勝で下手だった。ダンスの振りコピ動画を撮ってみんなに共有したのは私なのに。

いや、知ってた。軽音部だからさ、思い出さされた。忘れてたわ~って。


ってまぁ、自分が歌得意じゃない話はいくらでも出せるんだけど、そう、自覚してんだよ、あ~歌が~上手じゃないよ~って。だから真剣にやるしかない。真剣にやって、スタジオを1時間、また1時間と延長して朝だった。

スタジオからとぼとぼ出て延長をお願いする。「大丈夫ですよ」と言うスタジオのお兄さんの笑顔がまぶしかった。

清算の時に「パート何なんですか?」と聞かれて挙動不審になって申し訳なかった(「ボ、ボーカル?です」と言った)。


まだ撮り直したかったけどスタジオの営業時間が終わってしまい、他に場所が思い浮かばなかったし(情けないことに終わって10日くらい経った昼下がりに突然「あ~~!ああすればよかった!」とか頭を抱えるわけですけど)しばらくスタジオの近くのマクドで新作の辛いナゲットを食べながら考えたけど、帰って動画を提出して眠った。


本番の最終選考は、想定していたつもりだったけど、それよりももっともっと時間は短くてすぐに終わった。

すでに配信が終わる前から泣きそうだったけど、通話に使っていたiPadの画面にみちゃめろからのLINE通知が来てちょっと笑って元気が出た。

配信が終わって、通話を切ってめちゃくちゃ泣いた。

やついさんはずっとコーナー中も事前のYouTubeでも「そういうオーディションじゃないんだけど」というようなことを言ってたし、うわ~そんな想定してないんだろうけど~~~って思いながらもめちゃくちゃ泣いて、これはもしかすると発表の前のテスト通話までに泣きやまないんじゃないかってくらい泣いた。

喋れなかったというより、笑ってもらえなかったというか、笑ってもらうところがなかった。大反省。


終わってからずっと部屋でおえおえ言っていたが、みちゃめろからの「手元に癖が出てて笑いました」ってLINEを読んで、(これは全て終わってからだけど)ゆかちゃんからは「今度スタジオでの動画見せて」と言われ「多分このグループLINEのメンバーしか笑わないと思うよ」と返したら「それでええ!」と送られてきて落ち着いた。


賞はもらえなかったけど、動画作成で悩んだことや、オーディション当日の2日間は本当に良い経験になった。大きなお祭りの渦の中、片隅に立たせてもらった。

最終の発表前、Zoomのミーティングルームにファイナリストと運営の方が集まって待機していて、ライブ中の曽我部さんの歌をバックに何人かで会話をした。こんな特殊な状況って今後ないだろうし、間違いなく2020年の大きな思い出で、この年の出来事を思い出した時に浮かぶんだろうな、と思った。

ファイナリストの11人は変な人ばかりで「持ってる」人ばかりで、この中に自分がいるのが不思議で、大変光栄なことだ。

発表が終わり、フェスがエンディングを迎え、出演者の方々が歌うテーマソングを聞いて、数年前にやついフェスに行った時のことを思い出してまたちょっと泣いた。


全てが終わってから、Zoom上で集合写真の記念スクリーンショットを撮ってもらった。

集合写真撮りましょう!っていうのがミーティング画面のスクリーンショットというのも最初で最後の体験かもしれない。2020年の不思議な思い出すぎる。

「みなさんありがとうございました、お疲れ様でした!」と解散を促され、それぞれ「ありがとうございました」と言い合って、回線を切っていく。

退室ボタンを押す時にとても切ない気持ちになった。

アイドルのオーディション合宿の終わりってこんな感じなのかな。

いや、ロン毛の男子大学生とか35歳医師とかいるけどさ、このエモさは間違いなくアイドルオーディションの解散の時でしょ。

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またどこかで、というかみんなネット上で出会って競いあったわけだから、これからも繋がり続けて欲しい。

さっそくオンラインで一度集合しましょうという話が出て、この日がとても楽しみである。

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