見出し画像

ふくまち大学の新プロジェクト「ふくまちラボ」始動!


ふくまち大学の新プロジェクト「ふくまちラボ」の第1回カリキュラムが2024年9月8日、福井県福井市のシェアオフィス「LUFF」で行われました。本年度の課題テーマは「交通まちづくり」。県内外から集まった参加者たちが福井市中心部の“まち”を取り巻く公共交通の現状や課題などを学び、目指す将来像について意見を交わしました。2025年2月に開かれる成果発表に向け、事業・政策提案をまとめます。

ふくまちラボとは

ふくまちラボは、地域の課題をシェアし、事業・政策化を通じてまちの景色をつくる実践型のプログラム。福井県・福井市・福井商工会議所による「県都にぎわい創生協議会」が策定した福井駅周辺のまちづくり指針「県都グラウンドデザイン」の取り組みの一つとして2022年度に始まった市民大学「ふくまち大学」の研究室(ゼミ)のような位置付けです。一般受講生のほか、企業や自治体からの派遣受講生など多様な参加者が所属や立場を超えて地域の社会課題に向き合いながら、半年かけて議論やリサーチに取り組み、プロジェクトの提案を行い「まちの景色」をつくることを目指します。

第1期のテーマは「交通まちづくり」

▽北陸新幹線の県内開業▽進む福井駅周辺の再開発▽福井駅周辺でのアリーナ建設計画ーなどの観点から、第1期の課題オーナーに福井市地域交通課を迎えました。テーマには「『どうしたら年に1回マイカーを使わずに“福井まちなか”を訪れるようになるか?』から紐解く、交通まちづくりの未来」を掲げました。

県内外から多彩な12人が集結

交通や観光、まちづくりなどに関心のある12人が県内外から集まりました。20~50代で、製造やカーシェア、車の販売、金融、デザイナー、公務員など年齢も職業も様々でしたが、最初の自己紹介から笑い声が響き、初顔合わせと思えないほど和やかな雰囲気が会場を包んでいました。

テーマの背景を学ぼう

まず課題オーナーである福井市地域交通課の屋敷俊一課長補佐が、鉄道やバス、タクシーといった公共交通利用者の減少すると、マイカー率が増え、まちなかの衰退につながると説明。「ふくいMaaSアプリ」をはじめとした公共交通を利用しやすくするための市の取り組みを紹介しました。その上で「マイカーを使わずにまちへ来てもらうためには、それぞれの人や状況、環境などに合った手法が必要。皆様のアイデアをお待ちしています」と参加者に呼びかけました。

課題オーナーである福井市地域交通課によるテーマ背景の説明

「年1回」のインパクト

昼食を食べた後は、いよいよディレクター3人による導入講座。ふくいMaaS協議会の浅野周平会長は、人口減少時代に合わせたまちづくりとしての日本型のコンパクトシティや、まちづくりにおける次世代交通の役割などについて説明しました。国土交通省福井運輸支局の高桒宏之支局長は、地域交通の課題と施策の方向性を踏まえ、福井県内の取り組みを解説しました。「どうしたら年に1回マイカーを使わずに“福井まちなか”を訪れるようになるか」というテーマにも触れ、「年1回とゼロでは大きな違いがある」と強調。経済的な効果を示し、「クルマ以外の移動手段(モビリティー)を知り、比較することができ、『多様化』のきっかけにもなるのでは。年1回のインパクトがある」と話しました。

「年1回のインパクト」などについて語った高桑支局長

福井県立大学地域経済研究所の高野翔准教授は「ふくまちラボ」が生まれた経緯を振り返り、テーマの問いにある「年1回」の変容について、「一歩踏み出すスイッチを分野を超えて皆さんと一緒につくっていけたら」と期待を語りました。

いよいよグループワークへ

この後、参加者はグループワークへ。交通まちづくりに関する自分の関心やトピックを付箋に書き出し、それらを「魅力発信」「子育て」「政策・金融」の3つに分類しました。

交通まちづくりに関する自分の関心やトピックは?

3つのグループに分かれた後は目指すべき将来像について議論。模造紙に考えやアイデアをまとめ、発表し合いました。

「政策・金融」の視点での取り組みについて意見を交わす参加者
「子育て」の観点から考えたグループ
「魅力発信」についてアイデアを書き出し、発表する参加者

最後にディレクター3人から今後の進め方などのアドバイスを受けました。参加者は改めて交通まちづくりという課題の重さと、それに対する取り組みの難しさを感じていたようでした。

2025年2月に成果発表へ

参加者は10月、12月に行われる全体カリキュラムに加え、それぞれでグループワークで議論やリサーチを重ね、提案をまとめます。12月にはふくまち大学の学都祭で中間発表を行い、2025年2月に「ふくいMaaS協議会」総会の場で発表します。

最後に集合写真をパチリ。ふくまちラボ第1期生始動

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?