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大学入試数学でよく出てくるチェビシェフ多項式は便利なのか?

数学はいろいろな方面に発達しています。そのこともあり、大学入試数学という枠に限っても沢山のテーマが隠れていたりします。そのひとつがチェビシェフ多項式です。
チェビシェフ多項式 T_{n}(x) (厳密には第1種チェビシェフ多項式)は

T_{n+2}(x)-2xT_{n+1}(x)+T_{n}(x)=0, T_{0}(x)=1, T_{1}(x)=x

上記のような漸化式を満たすのですが、これだけだと「何の意味が?」となりますが、この多項式は以下の等式を満たします。

T_{n}(cosθ)=cos(nθ)

このことは T_{n} を計算すればするほど2倍角の公式、3倍角の公式、4倍角の公式…が機械的に計算できます。

このチェビシェフ多項式を用いれば、たとえば以下のことができます。
(たがいに関係しているものも含みます。①を使って②を示す、のような)

① cos(nθ) は cosθ の n 次式で書けることの証明。
② cos1°は無理数であることの証明。
③ T_{n}(x)の定積分(区間は[-1,1]など)の計算。
④ cos(2π/7)+cos(4π/7)+cos(6π/7)の計算。

さて、今回もブログの紹介なのですが、
「三項間漸化式をチェビシェフ多項式という大道具を用いて解いちゃう」
というテーマでやっています。

あまりない視点で三項間漸化式の極限や一般項の形の特徴にまで踏み込んでいますので是非ご覧ください!


過去の記事は以下からご覧になれます。


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