セトウツミ


この週末に待ちかねていた『セトウツミ』を観てきた。

■あらすじ
池松壮亮と菅田将暉のダブル主演で、此元和津也の人気漫画「セトウツミ」を実写映画化。原作は、関西弁の男子高校生2人が放課後にまったりとしゃべるだけというシンプルな内容で、2人の繰り広げるシニカルな会話劇の面白さで人気のコミック。「まほろ駅前多田便利軒」「さよなら渓谷」の大森立嗣監督がメガホンをとり、塾通いの日々を送るクールな内海を池松が、天然で元サッカー部員の瀬戸を菅田が演じる。その他、ヒロインの女子高生・樫村役に「ライチ☆光クラブ」などに出演するモデルの中条あやみが扮している。

凄くオフビートな作品で、河原で高校生2人が喋るだけという作品。『THE 3名様』を思い出す緩さ。その緩い感じが最高でタンゴのBGMもマッチしている。
何より河原の何気無い階段空間をフルに使い尽くしているのが痛快。『THE 3名様』もファミレスという空間を最大限に活かした作品であった(ボックス型の席と大きなワンルーム、閉じると開くを同時に実現している空間)が、この作品も日常の何気ない風景を最大限に使い尽くしている。それを実現するためには、菅田くんの膝小僧かきながら会話する感じとかディテールの細かさが必要なのだろう。たとえば、後ろに写っている家に入っていく人たちとか車バイクの通過音とかとにかくディテールが細かい映画だった。まるで漫才を観ているような間の取り方とおそらく詳細につくりこまれた日常風景。そのバランスが絶妙にかみ合っていて、とてもよい作品だったと思う。


サポートして頂いたものは書籍購入などにあて,学びをアウトプットしていきたいと思います!