勇気とは正しいことをすることだ
ブログを始めた理由
The time is out of joint.(「この世の関節が外れてしまったのだ」福田恆存訳)というハムレットの台詞があります。今の世の中の調子が狂っていると感じているのは私だけではないでしょう。尤も、多分いつの時代も、世の中の箍(たが)が外れているように感じている人は多いのではないかと思います。
デンマーク王子ハムレットは、父王を毒殺し母と結婚して王位に即いた叔父クローディアスへの復讐を父王の亡霊から命じられます。冒頭の台詞は、ハムレットが不正を正す運命を自覚したときのものです(I was born to set it right.)。
誰しも不正を憎む気持はあるでしょう。しかし、その不正を正すために行動を起こせるかというと、ことはそう簡単ではありません。孔子が「義を見て為さざるは勇無きなり」(『論語』為政)と述べたように、そこには勇気が必要だからです。因みに、昨年9月27日に行われた安倍元総理の国葬儀において岸田首相が弔辞で引用したCourage is doing what is right.(勇気とは正しいことをすることだ)は、新渡戸稲造が『武士道』の中で孔子の言葉を肯定的に訳したものです。
私自身にそれほどの勇気があるはずもなく、また、何の影響力も持ち合わせてはいませんが、どうしても書きたいという思いが募ってきたのでブログを始めることにしました。40数年間中等教育の現場に携わって書きためてきた教育に関するエッセイや世相に対する思いを率直に発信していきたいと思います。
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