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日々ひとひら 001

疲れ切って夜の駅に着くと、いつも華やかに宝石が飾られているショーウインドウはそこになく、シャッターが閉まっていた。シャッターに描かれた矢印が妙に印象的だった。

誰かボクにも、矢印をくれないだろうか。誰かが向かう先を教えてくれるのならそれでもいいなぁと、少し投げやりにうそぶいてみる。

ただ、流されて日々を過ごしているだけなのに、正解なんてないって知っているのに、誰かに大丈夫だと、心配ないと言って欲しくなる。

Osaka Japan,2017