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バラの咲き方の種類を勉強 No.2

バラの分類・系統はNo.1で勉強した。No.2では、バラの花形別の咲き方、開花時期別の咲き方の種類について調べてみたい。又、樹形にも種類がある。バラの系統により其々の個性がバラの魅力の一つである。

花形から見たバラの咲き方の種類

1)カップ咲き

「カップ咲き」とは、外側の花弁が緩やかにカーブして内側の花弁を包み込み、横から見た時にふんわりと丸いティーカップの様な形に見える咲き方です。カップ咲きの中でも、カップの浅いものは「シャーロック・カップ咲き」深いものは「ディープ・カップ咲き」という
バラの中でも歴史ある品種群「オールドローズ」によく見られる。

⚫︎カップ咲き  ジュリアナ・チャイルド 系統 F 

写真は浜寺公園バラ園 四季咲きです 以下同じ

2)ロゼット咲き

中心から花弁が放射状に伸びる咲き方は、「ロゼット咲き」と呼ばれている
ロゼット咲きも、カップ咲き同様に、オールド・ローズによく見られる咲き方です。咲き始めはカップ咲きだったものが、だんだんと花が開いていき最終的にロゼット咲きとなるものも多い
因みに、ロゼット咲きの中でも、花の中央が分かれて、4つの芯があるように見えるものは「クオーターロゼット咲き」と呼ばれています

⚫︎ロゼット咲き ソフィーズ・ローズ 系統 S

3) 一重咲き

「一重咲き」とは、名前の通り花弁が平らに咲き、芯や雄蕊、雌蕊が見える形です。「シングル」「平咲き」と呼ばれる。
一重咲きの花弁は基本的の5枚のみです
カップ咲きやロゼット咲きのような花弁にたっぷり重なった一般的なイメージのバラと異なり、「バラっぽくない」感じですが、一重咲きは野生バラの持つ本来の花形ともいわれ、素朴な可愛らしさに魅力を感じる咲き方です

⚫︎一重咲き  アルティシモ 系統 LCI

4)八重咲き

一重咲きに対して、花弁が何枚も重なって咲くタイプを「八重咲き」という
一重咲きが「シングル」と呼ばれるのに対し、八重咲きは「ダブル」と呼ぶ
一重咲きの花弁は5枚程度ですが、八重咲では20枚以上の花弁を持ちます
1)2)の「カップ咲き」「ロゼット咲き」なども、20枚以上の花弁があれば八重咲きと言える。因みに、5枚以上の花弁を持ちながら、20枚までに満たないものは「半八重咲き」又は「セミ・ダブル咲き」と呼ばれることもある

⚫︎丸弁八重咲き  ダブリン・ベイ  系統 LCI  

5) 高芯咲き
「高芯咲き」は、花の芯が高くなっている咲き方のことだ。
中心が高く、周囲の花弁が咲くにつれて進むに従って、返り咲きの様に外側から広がっていく事が特徴です。
実は、切り花のバラの殆どばこの高芯咲きに分類されます
高芯咲きの中でも、花弁が尖っているものは「剣弁高芯咲き」、丸いものは「丸弁高芯咲き」、剣弁と丸弁の中間のものは「半剣弁高芯咲き」と呼ばれている。

⚫︎丸弁高芯咲き ウエディング・ベルズ HT

⚫︎半剣弁高芯咲き  シンプリーヘブン  HT

6) ポンポン咲き
花弁が細かくふわふわしていて、球体に見える咲き方を「ポンポン咲き」と呼びます。
一般的なダリアや菊の様な咲き方で、バラでは花弁が5cm以下のミニバラによく見られる

7) フリル咲き
「フリル咲き」とは、花弁が波打ってフリルのように見える咲き方です
日本語で「波状弁咲き」と呼ばれることもある
花弁の枚数は控えめなものの、優雅なカーブがゴージャス且つ上品な印象で近年人気が高まっている

開花時期別のバラの咲き方の種類

開花時期によって異なる咲き方が様々です。春の時期だけ咲くバラや1年を通じて咲いているバラなど咲き方を見てみよう

1) 四季咲き
「四季咲き」とは、名前からもわかる通り、通年で咲くタイプのバラです
厳密に言えば、春夏秋冬の4シーズン全てで開花するのではなく、春頃〜初冬までが開花期間になります。冬に開花できない理由は、バラは暖かい地域で育つ花であり、日本の冬の気温が低すぎる為である。但し、一定して15℃以上の気温かつ、日光の当たる環境があれば冬季でも開花可能といわれている。
つる性のバラには四季咲きタイプはほとんどありません。

2) 一季咲き
通年で開花する四季咲きに対して、1年で1回だけしか咲かないタイプのバラを「一季咲き」と呼びます
日本では5月〜6月には見頃を迎える事が多い
品種改良が行われていないバラの見頃も5月〜7月であり、原種に近い咲き方をします
開花期が短い一季咲きですが、その分、1年間で蓄えた栄養を一気に使って株いっぱいに力強く咲き誇ります。
オールドローズは殆ど一季性です

3) 返り咲き
「返り咲き」とは、一季咲きの品種の中でも夏や秋に再び開花するタイプの咲き方です
年に2度開花することから「二季咲き」「繰り返し咲き」と呼ばれることもあります
春の1度目の開花後に、花がらを切った先から枝が伸び2度目の開花を迎えます

樹形について

バラは太い一本の主幹を持たず、同じような太さの枝を何本も伸ばして樹形を作ります。種類によって樹形が異なる為、一つの分類基準として①②③タイプに分けられる

①立木生のバラ/ブッシュローズ
根元から伸びた数本の枝が自立して株立状の樹形をつくります。枝が上に向かって伸びる直立性の種類と扇形に広がる横張り性の種類がある。基本的には四季咲き性で、中型から大型の花を咲かせるものが多い。色も豊富で、強い香リをもつ品種もある。

②つる性のバラ/クライミングローズ
枝の成長が旺盛で、長く伸びた枝がつる状になります。つる性といっても、枝は自ら巻き付いたりしないので、伸びた枝をフェンス等に誘引する作業が必要となる。花の殆どの品種が一季咲きです
花は小輪から大輪まであり、花色も豊富です。

③半つる性のバラ/シュラブローズ
シュラブには低木や灌木の意味があるのですが、バラについては樹形そのものを分類するよりも、上記①②のタイプに含まれない中間の樹形をこのタイプに分類している。その為、枝の伸ばし方につる性の特徴はあるものの、横に長く伸ばすタイプ、木立性に近いタイプ、ドーム状になるタイプなど様々な樹形があります。花色も豊富で、小輪から大輪まであり、強い香りのある品種もある

◎ミニバラについて
ミニバラは、木立性で、ロサ・キネンシス'ミニマ'(チャイナ系オールドローズ)の小型の性質を受け継ぐバラです。コンパクトな株に極小輪から中小輪の花を咲かせる。環境が良ければ春から秋まで咲き続けます。花色も豊富ですが芳香性品種は少ない。樹形も直立性から横は理性までと色々です。


以上 咲き方・開花時期・樹形等は以上です。


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