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現代の男らしさとは何か?

じつは「男らしさ」って、概念自体から嫌いなんですね。なので、何十年も文章をいっぱい書いてきて、「男らしい」とか「男らしさ」という言葉はほとんど使ったことないです。

「~~な男」って書き方すら避けてきました。編集系の仕事ではキャッチコピーを作ることが多くて、「~~な男」を避けると、けっこう不便なんですけどね。

しかし、最近の人間関係の中でこの問題について思うことが多くて、書こうと思ったという。

まずね、なぜ男らしさ概念が嫌いになったのか。たぶん漫画の影響ですね。ガキのころから大量の漫画を読んできていて、その中には、男らしい系の漫画も多かったのです。

昔は番長漫画というジャンルがありました。そういうやつって、主人公はやたら喧嘩が強くて、部下や女にはやさしくて、敵の卑怯な罠にハマってズタボロになっても自分は卑怯な手は使わず、クリーンを貫き通して、そして最後はなぜか勝つ、というのが黄金パターンです。

そういうのを読むたびに、なぜ男はそこまで自己犠牲を引き受けなきゃいかんのだ?と思わされてきました。

そしてね、思春期以降は、女性との付き合いの中で、男はリードしなきゃいけないってメッセージが社会的に強いですよね。

男はリードする側。そう思わされる社会的な合意が、若いころはむっちゃ嫌でした。

しかし、元妻との27年間の結婚生活の中で、現実の女性は若いときのイメージとは真逆なんだなって思うことばかりでした。元妻とぼくとの関係の中でというよりも、元妻から聞く主婦仲間とか周囲の女性の話からです。

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