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3狂筆頭店で、狂った味を知った日

ダンスのレッスンに行ったら休講だった。いつもHPで確認せず行ってしまい、ときどきこういうことになる。

レッスンを受けてないぶんいつもより時間が早い。この時間なら筆頭店に行けるな。

ほんとは三麻の練習に行くべきなんだわ。しかし今日は3狂筆頭店に行こうか? うずうず。しばらく迷った結果、やはり筆頭店に行くことにした。

腹が減ってて、ラーメンでも食いたかったけど、そんなの食ってたら時間がなくなる。どのみち2時間くらいしかねーからな。というわけで、3狂店の真の筆頭、宝石店の前を通過して筆頭店へ。

歌舞伎等の真ん中。狂った臭いがあたりに充満している。いくら3狂店といっても、麻雀だからたいしたことねーんだよな。ポーカーとかインカジとか裏スロに比べたらおとなしいもんだ。だよね?

筆頭店に着いた。ドアを開けて入るとガラーン。いつも客いねーよなぁ。雀ゴロの熱気に満ちてるかと思いきや、じつはシーンとしてるのだった。

立ってるのは1卓だけ。客4人だったけど、イケメンのメンバーさんが「ちょうど良かったです。今終わったところで」と言う。1人抜けるらしい。

客4人の卓。みんな知らない顔だ。一度や二度同卓したくらいじゃ顔を覚えねーから、本当に初めての相手なのかわかんねーけど。

3人ともけっこう若め。もっとヨボヨボしたジジイがいいんだけどな。上家のにーちゃんはツルッパゲだけど、年取ってハゲてるんじゃなく、ポリシーでハゲにしてる。若いからそれが明らか。

サイドテーブルにあるチップケースを見ると、ここにいる3人は負け組らしい。みなチップが少なかった。

勝ったやつはどんどん抜けていき、負け組だけ残ってる展開か?

1戦目

2着。とくにアガリも振り込みもなかった。チップが3枚増えた。

2戦目

東2、親でクズ手だった。安全そうな牌をただ切ってるうちに気づいた。自分の捨牌に19字牌しかない。これ流しマンガンできそうじゃね? 「流しマンガンあります?」と聞いたら、あるという。

上家と下家の2軒リーチが入ってる中、安全な19字牌を切ってゆく。最終巡に完成してさらに2枚あまってた。

みんな4000点をくれる。祝儀ゼロなん? 馬鹿店でも2枚つくんだから、難易度を考えたら、この店なら10枚ついてもよくね?

親流し。この回はトップ。〇枚オールってのを引いたトップじゃないから小さいトップだけど、こうやって着順を拾うことも大切。

3戦目

どんな手だったかまったく思い出せねーんだけど、リーチしてマンガンかハネマンか倍満の8枚オールをツモった。8枚ってすごくね? 泣く子も黙る8枚オールだわ。

俺は〇枚オールってやつの自己最高記録は何枚なんだろ? 全然わからん。そんなすごい枚数は記憶にない。もしかしたら今回の8枚が最多か?

だいぶ前に未公開株が儲かる時期があって、その直後に未公開株詐欺ってのが流行った。同じように8枚オール詐欺ってのがあったらアドゲー中毒症患者なら簡単に引っかかりそう。客引きに、この店は8枚オール引けますよって言われたら、俺みたいなアドゲー病患者なら入っちゃうだろ。

8枚オールのときは10枚チップで渡されることが多いから、チップの枚数はさして増えない。それでも赤く光輝く10枚チップの枚数が勝利の証だ。

こういう店の特徴として「くわー、8枚かよ。痛ぇぇぇぇ」みたいなことを言うオヤジはいない。そういうオヤジがいる店のほうが麻雀のレベルはぬるい。ここにいる若者たちは8枚を払うときに悔しそうな顔をしない。内心では血の涙を流してるだろうに、温厚に払う。それくらいマナーがいい。温厚、マナーよし、静か、それらは歌舞伎町の狂った店の特徴だわ。

みんな自分と戦ってて、目の前の相手にケチつけようとは思ってねーし、また、8枚オールを引かれたという1回ごとの現象をあまり気にしないようにもしてる。禁欲的で偉いよな。あまり無理せんでもええんやで?

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