漫画におけるリアルvs虚構

麻雀とは関係ない話ですけど、受けそうな内容なので、「たそ麻」「しょぼ中」の両方に入れます。

とある漫画監修者の人から聞いた話が面白かった。

その人はサッカー業界(仮)の専門家だ。ほんとは違う業界だけど、説明のためサッカーということにする。

その人はサッカー業界を舞台にした漫画を監修してる。漫画業界の人ではない。掲載誌は大手3社の週刊漫画誌。ビッグな場だ。それなりに人気ある漫画で、アニメにもなってる。

今、漫画家先生がテンパってる。いつもテンパってるんだけど。

漫画家先生から、監修者先生に矢継ぎ早に質問のラインがくる。

その質問が、監修者先生からすると、それは知識の話じゃなくて、編集方針になるから、それは自分が答える話じゃなくね?となってる。

具体的には、主人公のライバル君がレアルマドリード(仮)という世界最強チームにいる。いずれワールドカップで主人公と対決するのが、10巻以上続いてるこの物語のラストになる予定。

そして今、レアルマドリードをどう描くか、そこで問題が生じている。ライバル君が活躍してる様子を描こうとしたとき、著作権とか、肖像権とか、他にもいろいろ問題が起きてくる可能性があるわけで、大丈夫か?どうすればいいか?と。

以前チラッと、レアルマドリードがアメリカ遠征して試合したって出てきたことがあった。そのときは、監修者先生に、レアルマドリードがアメリカ遠征することはあるか?って質問がきてたけど、監修者先生が忙しすぎて返事してない間に、もう描いちゃってた。なので、レアルマドリードという名前もアメリカ遠征も、もう作品に出ちゃってる。

今回、ライバル君がいかに現地で活躍してるか描こうとしてて、そこで、権利関係は大丈夫か?マニア層の中で炎上が起きないか?などの不安が漫画家先生の中で生じてるという。

監修者先生によると、レアルマドリードのやたら細かいことを描こうとしたら、それは自分にもわからないから、レアルマドリードに公式に許可を取って質問するしかない。そうしたくないなら、架空のチームにした方がいいことになる。

ほんとに細かいことは専門家にもわからず、チーム関係者じゃないと答えられない。だから、どこまで突っ込むかは編集方針になってきて、何かしらトラブルが起きる可能性を覚悟した上で、ヤバいことはなるべく回避しつつ、レアルマドリードのことを描いていくことになる。

とりあえず、今出そうとしてる必殺技は、まだ著作権が切れてないから、別の必殺技にしておいた方がいい。
※サッカーの必殺技に著作権なんてないというツッコミはなし。これは設定をズラして説明してるので。

監修者先生がお怒りなのは、担当編集がダンマリなこと。監修者先生のラインは2回路あって、1つは漫画家先生からの質問用。そっちには漫画家先生からの質問が矢継ぎ早に届く。即レスできることは監修者には重要な資質だ。週刊誌の現場って、とにかく時間がないから。

もう1つのラインは漫画家先生がいないグループ。先生に余計な心配をかけないため、監修者と担当編集者のグループもあるのだな。

担当編集者2名はどっちのグループにも入ってる。

今、漫画家先生が不安になっており、レアルマドリードの権利関係などについて監修者先生に質問がジャンジャンきてる。監修者先生からすると、それは編集方針の話になってくるから、自分が決める筋のことではない。なので、どうすべきなのか担当編集者とのグループラインに投げかけても、担当はダンマリ。

そうこうしてるうちにも、漫画家先生からの質問はさらに増えていき、監修者先生も、どうしたもんか迷ってる。

夜寝てる間にも、漫画家先生からの質問が増えてたと。

そうこうしてる間に、ようやく担当編集者からの返事がきた。それは、漫画家先生の希望はできるだけかなえてあげたいけど、トラブルもできるだけ回避したいという、なんの解答にもなってないものだった。なんだそりゃ。。。要するにどっちなんだよ?

という話を聞いた。

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