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結婚予定者の転落を満喫した夜


仕事後は打ちたくなるだろ

この日は珍しく1日仕事していた。もうすぐ発売される「うに丸本」の校正だ。

昼に家を出て、昼飯を食った茶店でそのまま1時間ほどゲラを読み、そのあとドトールに移動して夜9時までゲラを読み、そのあと新宿の集に移動して11時までゲラを読んだ。

昼1時から始めて、途中で移動したり、だらだらしたり、スマホでバックギャモンやったりだけど、夜11時までやっても終わらねー。

校正って効率は関係なく精度がすべての作業なんだけど、にしても時間かかりすぎだわ。本の校正するときは2回読むんだけど、この日は一度読み終えたやつの二度目だった。それを1日中読んでて終わらないってどーゆーこと?

翌日の昼1時に編集者に渡す約束になってるんだけど、まだ数十ページ残ってるから麻雀打ってる場合じゃねー。場合じゃねーんだけど、1日中仕事してたら麻雀を打ちたくもなるだろ。つーか新宿の集に来てる段階で打つ気ありありだよな。

結婚に突進する哀れな男

馬鹿店に向かうエレベーターでコバゴーと会った。
※Mリーガーのコバゴーと勘違いするミスが多発してます。これは別人であり、言うなれば偽コバゴーです。

もうすぐ結婚する予定なんですよ。

何っ! 結婚とな。

「朝まで麻雀を打つことに理解あるタイプなの?」と聞いたら、

どうですかねー。
今、様子を見てるところです。

その返事でわかった。完全に見切ったわ。そりゃ無理だね。

女つーもんは、旦那が夜中に麻雀に行ってるとやたら不機嫌になるんだよな。「私は私で自分の趣味の世界を満喫してるんで、あなたはあなたで勝手にやって」というタイプの女もいないことはない。腐女子とか。しかし、そういうのは少数派にすぎず、夜中に麻雀に行ってると怒り始める女が大半だ。

ほんと勝手なもんだよな。子どもが生まれて大きくなってきた時期になると、旦那は元気で留守がいい、帰ってこられると息が詰まって……とか言い出すくせに、結婚当初は麻雀に行かせない。不自由極まりない。

フリー雀荘で賭博をやってると警察にチクリ電話を入れる一番はライバル店で、二番は奥さんだっていうからな。

歌舞伎町で羽ばたくコバゴーと会うのもあとわずかな期間だ。その後は、地元のピン雀荘で打つ地道なオッサンになるんだろう。

マーチャオで2900などを全力でアガる地味リーマンの人生。それがコバゴーの明日の姿だ。

1戦目

卓に入った。コバゴー、初めてのイケメンにーちゃん、メンバーゼンツ君。

東1、全ツ君に親ハネ2枚を引かれた。

東2、イケメンに5200点の3枚ダマに振り込み。

オーラス、ラス目から、早い親リーでトップ目全ツ君から親マン1枚をロン。

結果、3着になった。コバゴーはラス。

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