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文章表現力と読書 誰が本を読むべきか? その2

→その1からの続きです。

本より漫画やゲームが上なんじゃないか

今の子って、いや、数十年前からすでに、文章表現力は本じゃないものから身につける子が増えてるんじゃないか。

字の本はほとんど読んでないのに、表現力高い人たちがいる。漫画とかエロゲを素材として表現力を身につけてる。

考えてみたら、漫画やゲーム(ストーリー系)って、展開は絵で見せつつ、セリフは字だよね。ゲームでは音声もあると思うけど、今も字が主流なのかな?

漫画のセリフって、サラッと考えて終了じゃないのよ。そこがキモであると漫画家がむっちゃ考えて、コマ割りとセリフだけのネームというやつを作って、それを編集者に送り、打ち合わせする。

編集者には第一読者として感想を伝えるという重要な役割がある。

俺の経験では、「亜羅漢」という麻雀漫画の担当だったんだけど、あるとき、主人公とライバルが、第三の敵が出てきたときに、いったん手を組むという回があった。そのネームを読んでの俺の感想は、「これじゃ主人公とライバルが友だちみたいな感じがする」だった。そういうのって、中身に没入してる漫画家さんは見えなくなるもんだ。

それを伝えたら、漫画家さんはなるほどと思ったみたいで、ネームは変えなくてもいいと思うけど、構図などで変えると。でもネームも少し変えてたな。

そんな感じで、漫画のセリフって漫画家も編集者も考えぬくんだよね。そう考えると、漫画って重要じゃない部分は絵にしてしまい、重要なセリフだけ字にしたメディアともいえる。小説より漫画の方が煮詰まってる。ゲームも同様だろう。

教員が万人向けに考えた課題図書を読むよりも、自分の好みで選んだ漫画やゲームの方が、脳の奥まで目覚めるよね。そっちの方が言語感覚は磨かれるのは当然じゃないか。

牡丹たんから、こんなコメがきた↓

中高時代、勉強なんかろくすっぽしてない、本もエロ本くらいしか読まない、毎日やってることは漫画かゲームかアニメばかり
にも関わらずやたら優れた言語センスを持っていて、文系科目だけ良い点とるし書く文章もいつも出来がいい
という同級生が何人かいました こういうのってほんとになんなんでしょうね?ギフトの一言で片付けていいのか、何らかの共通因子が関係しているのか…

むしろ、漫画、ゲーム、アニメに走ることこそ言語感覚を一番磨くんじゃないかね。好きなものに没入するときに一番アドレナリンが出てるでしょ。

オタクの欠点というのは、自分の好きなもの以外には興味を向けられないことにある。自分の好きな世界から外に出ると、言語センスを発揮できなくなってしまうタイプはいる。そういう穴倉化に行かなければ、オタクメディアの方が優秀なんじゃないか。

名作文学のつまらなさ

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