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中年の趣味は何を目指すのか?

最近、ダンスが少し上手くなった。階段を1段上った気がする。

この10日あまりの間に、3つのジャンルのダンスで、撮った動画をそれぞれ人からほめられた。

まずジャズ。身体がむちゃくちゃ固いからまったくむいてないんだけど、なぜかやってる。この半年間、一番真面目に練習した。

その動画がダチからすげーほめられた。

直接言われたわけじゃなくて、「この前の動画を見たら、ふーちゃん、いつあんなに上手くなったの? すごい上手くなったよね?」と、あるダチが驚いてたと、それを聞いてた人が教えてくれた。「上手くなったって4回も言ってたよ」と。

その動画は確かに過去イチの出来だった。自分としても、上手いとまでは言わないとしても、やってりゃだんだん見れるようになってくるんだなーと思った。

ジャズって、とくに難しい技もやらないし、ただ普通に動き続けるだけなんだけど、見れる程度の水準まで達するのが大変なんだわ。

2つ目のジャンルはシカゴフットワーク。

リズムも動きもやたら速くて、最初はレッスンにまったくついていけなかったけど、だんだんついていけるようになってきた。

12月に始めたばっかだから、慣れてくるのは当然だ。でも、10代と20代ばっかの中に入って、よく続いてるもんだと自分でも思う。

レッスンの様子をオンラインで流してて、あとから見ることができる。けっこうついていけた回の動画を人からほめられた。

3つ目のジャンルはヒップホップ。

これも動画を人からほめられた。音に合ってるし、動きもよくなってると。

ただ、これは自分では、これくらいは以前からできてんじゃね?って思う。なので上手くなったかは不明。

考えてみりゃ、この半年間けっこう真面目にやってるもんな。

きっかけはコロナの自粛生活で太ったことだった。ダンススクールが再開して毎日のように通うようになり、そのうちガチ度が増してきて、もっとレベル高いスクールにも行くようになった。

レッスン前にレンタルスタジオで練習して行くこともあるし、家でストレッチしたり体幹筋トレすることも増えた。

オッサンの趣味としては、けっこうガチになってきてる。

上手くなったのは嬉しい。嬉しいけど、で、俺はどこに行こうとしてるんだ?というのもすごく思う。

レッスン代を毎月10万円という状態は脱したけど、それでも5万円以上は使ってるもんな。多額の出費をともなってる。単なる遊びとしては多くね?

ダンスが上手くなって俺はどうなりたいんだ? 最終目的地はどこなんだ? この半年間、そんな答えが出ることない問いをいつも思ってる。

ドトールで知り合いになった人みたいに、ジッポライターいじりが趣味だというのは、向上が絡まないから簡単だ。ダンスみたいに上手い下手がある分野をなぜやってしまうのか?

ダンスって、Dリーガーの半分くらいが10代の世界だから、オッサンが上手くなろうとしてもたかが知れてる。高校生に勝てない世界なんだよね。そういう分野で中年ががんばる意味ってあるのか?

中年のダンスのダチから「プロになるわけじゃないからさ」って言葉を何度か聞いたことがある。上手くなるために無理にがんばる必要ないって文脈で。

この言葉を俺は嫌いで、「じゃあ、お前は何のプロなんだよ?」って思う。何かの分野でプロになってから言えよと。もちろんそんなことは口に出さないけど。

子どもだって、好きなことのプロになれるなんて、宝くじに当たるみたいな確率だ。それでも、1万分の1でもプロになれる確率があるかどうかは本人にとっては大きい。

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