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風林火山オーディションをどう見るか

風林火山オーディションについて、ぼくがどういう感想を抱いているかという話になります。本来なら事実経過を押さえた総合的な記事にすべき案件なんですけど、書かないまま時間がどんどん過ぎていってしまうので、とりあえずは主観的な感想で。

言いたいことは以下の3つ。

①今期(前期の終盤から)は風林火山が主役になった
②サクラナイツ手法を上手く取り入れてる
③ビジネス発想で麻雀を興行化する1つのモデルケース

順番に行こう。

①今期は風林火山が主役になった

3位以内に入れなかったら全員クビ。これが前期の公約。

ドラマだよね。勝っても負けても、こういうのがドラマを呼ぶ。

各団体のリーグ戦は麻雀馬鹿の世界だからそうでもないけど、Mリーグは麻雀馬鹿を満足させるよりもドラマを作り出すことの方が大事。プロはドラマを売るものだよな。

Mリーグ機構が決めたレギュレーションより厳しい入れ替え条件を決めて、その結果がどうなったかというと、まさかの優勝。

ファイナルの最終盤、多井vs勝又の4連闘勝負になり、これまで結果を出し続けてきた多井を完全に打ち破って勝又の勝利。Mリーグでは日陰の存在だった勝又の強さがこれほどアピれた機会はなかった。ドラマだよなーと思う。

といっても、主役というのは優勝したからではない。どこかのチームがかならず優勝するわけで、それはMリーグのシステム内だ。システム外で、どんな動きを作り出すかが新しい側面となる。

2期目の主役は新参加チームのサクラナイツだった。3期目も唯一、新選手・堀を取ったサクラナイツだった。

それが今期はオーディションをやることで風林火山が主役になってる。

Mリーグで最強のコンテンツはドラフトで、そういうのが必要なんだよね。かといって、そう簡単に選手の首を切れない。そんなジレンマの中、3位以内に入れなかったら全員クビと公約し、オーディションをやるのはすごく強いコンテンツだ。

最初は独自に放送する予定だったけど、アベマで放送することになったのも納得だ。そうなるよね。

オーディションをやって、新メンバーになる人がどうやって勝ち残ったかを公開していけば、そこにドラマが生まれ、その選手を応援する心情が発生する。

うまいよなって思う。これまでの選手は全員がスカウトだったけど、勝ち残った人がどうなるのか初めてのケースになる。

結果が出てみないとわからないけど、もしかすると、新たなスターを作るにはオーディションだって流れになる可能性もある。

②サクラナイツ手法を上手く取り入れてる

これは俺が勝手に思ってること。もしかすると藤沢晴信監督はまったく意識してないかもしれない。

サクラナイツ手法というのは、
(A)監督が顔を出してガンガン発信する
(B)未来向きの選手を選ぶ
(C)キャラの強い選手を作る
(D)団体のしがらみを排除する

ということ。

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