身柄事件⑬ 保釈金(保釈 その5)
本日も保釈について書いていきます。
今回の記事は保釈金です。
1 保釈金とは?
保釈が許可されただけでは釈放されません。
保釈が許可された後に保釈金を納めることで釈放されます。
保釈がされると、条件が課せられます。具体的には、裁判に出廷すること、証拠を隠滅しないことなどです。
そして、これらの条件に反しない限り、保釈金は裁判が終わった後に返ってきます。
一方、条件に反した場合、保釈金が返ってこないことがあります。
2 保釈金の額
保釈金の額はさまざまな要素を踏まえて決まります。
考慮される内容をいくつか挙げていきます。
①事件の内容
どの犯罪についての裁判かで相場があります。
②1件か複数件か
複数件の場合、保釈金が上がりやすいです。
③前科前歴の有無(初犯かどうか)
前科前歴がある場合、保釈金が上がりやすいです。
④被告人の資力
被告人に資力があると、保釈金が上がりやすいです。
被告人に資力がある場合、保釈金を低額にすると、被告人の出頭確保などが望めません。「保釈金が返ってこない」という制裁の効果が薄れるからです。
⑤保釈後の住居との関係
保釈後の住居が裁判所から遠い場合(例えば、裁判所は東京だが、保釈中は札幌の両親宅で生活する場合)、保釈金が上がりやすいです。
出頭確保のためです。もっとも、被告人と身元引受人との関係性や監督内容によっては影響しないこともあります。
3 裁判官との交渉
上記の事情を踏まえて、保釈金が決まります。
実際に決まる過程で重要なことは、裁判官と弁護士の面談です。
面談の際に裁判官が留意している点に弁護士が対応することで、保釈金を抑えられる場合もあります。
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