身柄事件⑩ 権利保釈と裁量保釈(保釈 その2)
今回も身柄事件についてです。
本日も保釈について書いていきます。
この記事では権利保釈と裁量保釈についてです。
1 権利保釈とは?
保釈には権利保釈と裁量保釈があります。
権利保釈とは一定の事由に当たらない限り保釈を認めるというものです。
一定の除外事由ですが、以下にその一部を挙げます。
①一定の罪で起訴された場合
殺人罪、強盗罪、強制性交等罪など一定の重大な犯罪で起訴された場合、権利保釈は認められません。
②証拠を隠滅すると疑うのに相当な理由がある場合
③被告人の氏名、住居がわからない場合
2 裁量保釈とは?
権利保釈が認められなかったとしても、保釈が認められることがあります。
裁量保釈です。
保釈された場合に被告人が逃亡・証拠を隠滅するおそれの程度や、身柄拘束の継続により被告人が受ける不利益などを踏まえて、裁量保釈の判断がされます。
3 保釈が認められるために
保釈が認められるためには保釈請求書の準備が必要です。
保釈請求書の作成に当たっては、権利保釈が認められる事案なのか、裁量保釈を目指すとしてどのような事情があるのかなど、事件の具体的な検討が必要です。
被告人の方とはもちろんのこと、家族や職場の方など関係者との打ち合わせも大切です。
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