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身柄事件③ 勾留になりやすい事件 

 逮捕されると、次に勾留となるかどうかが決まります。
 今回は勾留となりやすい事件について書いていきます。

1 容疑の犯罪が何か

 まず、容疑の犯罪によって、勾留されやすいかどうかが変わります。
 比較的釈放されやすい犯罪を挙げると、暴行、傷害(怪我が軽微なもの)、痴漢、強制わいせつ、盗撮などです。

2 共犯者がいるかどうか

 共犯者がいるかどうかで勾留の可能性も変わります。
 共犯者がいると、勾留となりやすいです。
 共犯者がいる場合、事件関係者が増えるからです。

3 被害者との関係性

 被疑者と被害者の関係性も影響します。
 被疑者が釈放された場合、被害者に接触しうると考えられると勾留になりやすいです。
 例えば、被害者と初対面であり連絡先を知らない場合は、被疑者が釈放されても接触するとは考え難いです。
 一方、被疑者が被害者と事件前から知り合いであり、被害者の連絡先を知っている場合は、釈放後の接触が危惧されます。被疑者と被害者が家族や友人関係である場合です。

4 前科・前歴の有無

 前科・前歴の有無も勾留となるかどうかに影響します。
 刑罰(罰金刑など)を受けると、前科が付きます。
 一方、前歴は刑罰を受けなくても、捜査対象となった場合に付きます。
 例えば、盗撮で逮捕されたが不起訴となった場合、前科は付きませんが、前歴は付きます。
 そして、前科・前歴がない場合は釈放されやすいです。
 一方、前科・前歴があると勾留になりやすいです。
 また、前科・前歴があるとして、その内容も重要です。今回逮捕されている事件と同種の前科前歴である場合、より勾留となりやすいです。

5 事件が1つかどうか

 捜査対象となっている事件が1つかどうかも重要な要素です。
 複数の事件が捜査対象となっている場合、勾留となりやすいです。

6 容疑を認めているかどうか

 容疑を認めているかどうかも重要な要素です。
 容疑を争っているよりも、認めている場合のほうが釈放となりやすいです。
 ただ、慎重な判断が必要です。
 まず、「認めれば必ず釈放される」というものではありません。認めても釈放されない場合もあります。
 また、容疑を争いたいのであれば、一度認めてしまうと、非常に不利です。釈放されたとしても刑事事件は終わっていません。
 最終的な処分も見据えて、対応を考える必要があります。

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