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【映像クリティカルリスニング】#14 ~ポカリスエットweb movie 「声の出番だ。」篇~

第14回、今回はこちら

音楽のブレイクなど、遊び満載の本作。
この尺で、掛け声のシーンがずっと続きますが、見ていて飽きず、寧ろ気持ちが乗ってきて楽しくなれる作品です。

まず思ったのは同録や効果のナチュラルさ、かつ綺麗さです。
トップカットから思いました。

コンプによるピークの圧縮や硬さを感じないナチュラルな音質、そして空気感の加減
それでいてSNのよさといいますか、音質やノイズ含め無駄な要素が全く見つからないです。本当に凄いなと…。
録音も動きも多いなか、しっかり空気感を抑えつつ、絵の中のキーとなるものを追えてるのが本当凄いと思いました。
どの程度、効果が入ってるのかはハッキリとはわかりませんが、足音など馴染ませ方やバランスがとても良いですね。

本作は全体的に、ワンシーンワンシーンそれぞれの音が、ダイナミックレンジ、音質、空気感、ノイズのなさなど、本当にクオリティが高いです。
案外、綺麗すぎる音、単体で整いすぎてる音というのは、ミックスの中での馴染み方、混じり方が浮きやすかったりするんですが、そんなことは一切感じないミックスで、綺麗に纏められてるなという印象です。
その手法として、昨日のカロリーメイトでも取り上げましたが、同録や効果音などのトランジェント、アッタクというところが、本作もうまく処理されてるからなのはあると思います。
音質も硬くなく、周波数的にも音楽とのアタリを考えてミックスされてるのがわかります。

そして00:55のブレイク。
ここのカットアウトが本当綺麗かつ大胆で好きですね。
だんだんと煽ってくる耳鳴りの音と、息遣いのリバーブ。特に後者がThe目眩の音って感じのリバーブの音作りで状況がよく伝わってきます。
そしてそこから意識が戻ってくるようなリワインドでの煽り、そこからボーカルイン、そして水泳の水音。
このそれぞれのピークがより後者になるにつれて高くなり、右肩上がりにテンポ良く進んでいくことで一気に勢いがます感じがあります。

この右肩上がりなレンジ、その後のピークの作り方が最高に勢いづくシーンにマッチしててかっこいいです。

ここまで掛け声だったりが続くものは、音で飽きさせず、カットのリズムにあった音の抑揚を作るのが相当大変だと思いますが、本作はそこが上手く表現されてる作品だなと改めて思います。

本日もご拝読ありがとうございました。

では、また明日。

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