なるべく消さないようにしてる話

活動する上で「なるべく動画を消さない」という意識がある。
理由は複合的だが、その中でも分かりやすい理由があるとすれば

・好きな作者の作品が消されてかなしみ。
・好きな投稿者が跡形もなく消えてかなしみ。

受け手として、このような気持ちを抱く事は多いからである。
 
 削除の理由は多岐に渡る。例えば

・ミス見つけちゃった!
(伝達ミスなども含む)
・学校や職場で身バレしたくなかった
(自ら履歴書とかに書く人も居そう)
・炎上したから消します
(消すと逆に燃えます)
・納得行く物しか残したくない
(納得してから公開しよう)
自己嫌悪スイッチが入る
(犬とか飼うと良いらしい)
・期限付きだった
(保存した)
・コラボレーターとモメた
(人はよくモメる)
伸びないから消した
(私は見てたぞこの野郎)

etc...

 これらの都合に関しては受け手の立場から言ってしまえば「そんなん知るか」である。理由としては理不尽ではあるが、致し方ないと言えば致し方ない。ただ、もしこれが「削除理由が受け手側の問題にある」場合、かなしみに暮れる。削除された作品を前に逆ギレするか、しめやかに追悼するしかない。

 商業の場合、基本的に絶版という形以外では特大の問題が見つからない限り市場に出回り続け、中古市場にも残る。私達はその当たり前のような供給のされ方に慣れてしまっていた。
 だが、最近のネット上の作者はマァ~~~いとも簡単に作品を消しやがるため、残された者達の悲しみは日々増加している事だろう。それに対抗するかの如く、消された作品を別の人がバンバン上げたりする事で更なるかなしみを生んだりする。
 このようにネットに限らず世間に公開した以上、基本的には取り下げが効かないと考えている。なので、公開するまでには様々なチェックを入れておきたいものだ。逆に、いくら作者都合により削除と言っても再配布されてしまう治安の悪さを利用して一時的に人を集めたり、という手法が取られる事もあったりするが、よくわからないのでスルー。
 フリート知らない子ですね……そういえばフリートについて仮に利用するならと考えた時に、外部サイトで「〇〇さんのフリートまとめ」みたいなPV稼ぎやRTなどで転載されてしまい、Twitter公式の言う「勢いに任せて投稿することを躊躇してしまったり、「リツート」や「いいね」をたくさん得ようというプレッシャーを感じるという声も寄せられています」といった問題への対処にはならないと考えている。つまり引き続きまとめを見る価値も無いほどのクソPOSTをしなければならないというハードルがある訳だ。

 さて、何故このような話を急にしたのかと言うと、私も衝動的に「動画削除しちゃおっかな~」とか「Twitterいらなくね?」とか考えて消そうとした事が幾度かあり、その度にブレーキを掛ける思考が存在している事に気づいたからである。消さないでというのは受け手側の勝手な願いだが、投稿者側でもある私はそれを踏まえて消さなくて済むように「消してもどうせ戻りそうだし」とか「消しただとかで寝た子を起こすような事はしたくないな」と思い直したりする。いちいち失踪の度に「引退」とか言い出さないのも、結局自分への信用度の低さによって踏みとどまっているのだ。仕切り直した所で自身の性格が急に変わる訳ではない。活動にあたっての無視できない実害や、余命宣告等があった以外ではお知らせしないつもりだ。

 さて、じゃあお前消した事ないのか?と言われると、もちろんありまくる。だから頑張って「なるべく消さないようにしている」のである。
 ただ、気にしているのは投稿した物に関してで、投稿した後PCから消えてる物はよくある。
 びっくりする事に多くの創作者は制作したデータを後生大事に持っているらしく「あのデータください!」とお願いすると5年10年前のデータでもそっくりそのまま出してくれたりする事が多い。
 私はDAWやプラグインも要らなくなれば消してしまう(消すな)ので、現在ではサイトごと、あまつさえ会社ごと消えていたりすると再現できなかったりする。こういう事を考えると、渡しやすい形にしてパラアウトを保存しておいたりするのも重要なのかもしれない。いや、渡す案件ないけど。

 そんなこんなで、矯正にはまだ遠い。

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