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全国こども福祉センター #2

家を出るときは晴れていたはずなのに、
名駅西口に着いた時にはパラパラと雨が降っていた。

《折り畳み傘、持ってこればよかったなあ...》

少し心がどんよりとする。

度重なる出来事が、わたしのこころに生み出した、怒りや呆れ、喜び、感謝の気持ち...。
溜まりに溜まったそれらに、容赦なく雨水が染み込んで、こころに更なる重みを加えてくる。


加えて物理的な重みも...

右手にはしろしふぁーむで収穫したお野菜たち。
とうもろこし、きゅうり、なす、大葉、いんげん、ブロッコリー、ピーマン、ししとう・・・

《重い。。。》

これらお野菜は団体の理事の方が購入してくれたので、売上金は団体に寄付をした。


早く事務所へ向かわなければ...!
謎な焦燥感にかられ、足を早める。

玄関の扉を開けると、テレビ局の人と目があった。


テレビ取材

名駅西口での街頭活動中に、わたしは呼ばれた。

「お話を伺ってもいいですか?」

質問に答えていく作業は前より慣れてきたと思う。

でもわたしの頭の片隅には常に
自分の発言で誰かを傷つけてしまわないかという不安と、
編集やら尺を考えて手短に伝えなければ!という2つの感情が闘っている。


今回のテレビ取材はあまりいい気持ちがしなかった。

でもこの感情はわたしの感情だ。
わたしが勝手に抱いた感情だ、だからしょうがない。

いつものように、そう自分に語りかけてしまう。

こたろーは出演NG🤣


*     *     *


栄にあるドンキホーテ


栄 オアシス21

目が合った人たちに手を振ってみた。

そしたらなんということでしょう。

名駅と違って皆が手を振りかえしてくれるではありませんか。

嬉しい。
無視されないってこんなにも嬉しいのね。

みんな笑顔で振りかえしてくれる。
訝しげに見られない、心地のよさ。


AK-69の『START IT AGAIN』が
カッコいいドラム音と共に流れてきた。

半年前、助手席でよく聴かされた曲だった。
わたしが「何これお経じゃん」って言った曲。

あのときはお経だと思ったけれど、
オアシスで聴くとお経だとは思わなかった。
それどころか、テンションが爆上がり。

知っている曲だああああああ!ってwww


音楽をもっと近くで楽しみたいなと、
ドラムがよく見える場所に移動して突っ立っていると、

私たちの着ぐるみ姿を見て
可愛いーーーー!」って言ってくれる子がいた。

その他にも、

可愛い!

『可愛いでしょ!ありがとう!』

着ぐるみがね

と鋭く突っ込んでくれる子もいた。



何歳?

『何歳だと思う?』
(自分がされたら嫌な質問をついついしてしまったけど。。。)

17歳!」(元気よく即答してくれた)

『やった!ありがと。でもなんで?』

最近高校生できぐるみ着てる子がいるから

なんて話もした。



わたしはこの場所に胸を打たれてしまった。

大切にしたいと思った。

でも同時に、わからなくなった。

ふと、頭に東大の哲学の先生が浮かぶ。

《あの先生、この空間、好きそうだなあ。。。》


達者でな!



全国こども福祉センター


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