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「EF-S17-55mm F2.8 IS USM」唯一のAPS-C大三元レンズ

今回は、私が現在も業務からプライベートまで、一番”働いてくれている”レンズを紹介します。
今回はキヤノンのEF-Sマウントのレンズ
「EF-S17-55mm F2.8 IS USM」
について紹介いたします。

EF-S17-55mm F2.8 IS USM
※装着本体はEOS 7D Mark II

概要

EF-Sレンズとは、キヤノンのAPS-Cセンサー搭載一眼レフ用レンズの標準ズームレンズで、35mm換算25-80mm相当の画角で収められます。
また、キヤノンで唯一のEF~Sマウント(APS-C対応一眼レフ)で唯一の通しF2.8。つまり大三元レンズであり、ボケ味が出せるとともに
暗い場所での撮影でもより光を取り込んで撮影ができます。

EF-Sレンズの中で最高の価格であり高性能レンズなのですが、高級レンズの称号である「Lレンズ」ではありません。
フィルター径が77mmで、鏡筒も大きくなっています。

レンズフードEW-83J装着時の状態
フード裏面は反射防止のための起毛が施されている

メリット

  • 焦点距離全域にわたり通しF2.8で、被写体が近い場合でボケ味が出しやすい。
    また、暗い場所での撮影では、ISO感度を上げ過ぎない程度に撮影することができます。

  • また、AF駆動には超音波モーター(USM:Ultra Sonic Motor)搭載で、
    動作が高速かつ静かです。

標準ズームレンズというと、大抵18-55mm、F3.5以上でコンパクトなレンズがほとんどです。
なので、ただでさえAPS-Cフォーマットのレンズが少ないのですから、この大三元レンズは「レア中のレア」と言えます。

デメリット

  • 何と言っても大きく、重たいこと。
    フィルター径77mm、重量645g
    EOS Kissシリーズや90Dクラスでは本体の方が軽いため、重量バランスなどの点に難あり(特に三脚使用時)。

    ただし、画像の通りEOS 7D Mark IIとの相性だけで見ると、カメラ本体とレンズで1.5kg弱なので重量バランスはいい状態です。

  • 広角側(17〜20mm程度)は若干の歪みが発生する(構図・カメラの高さなどによっては解消可能)
    ※RAWで撮影し、歪曲補正すれば分かりにくい程度にはなる

  • キヤノンのメンテナンスサービス「あんしんメンテ」における「オーバーホール」の受付対象外であること。
    (全てのEF~Sレンズがオーバーホール対象外)
    基本的なメンテ受付可能だが、それ以外は修理対応となり一律料金(23,000円)が適用される。

作例

大阪・中之島にあるキヤノンフォトハウス大阪、及びその周辺を撮影した画像を作例として紹介します。

キヤノンフォトハウス大阪
(フェスティバルタワーウエスト1階)
EOS 7D Mark II
ISO800 F11 1/125sec. 23mm
渡辺橋より堂島川を望む
EOS 7D Mark II
ISO500 F13 1/400sec. 17mm
渡辺橋より四つ橋筋の様子を撮影
EOS 7D Mark II
ISO250 F2.8 1/400sec. 51mm

このレンズを使っての感想

現在では、業務では一番よく使っているレンズで、暗所でも問題なく使用できています。
F2.8で撮ることはあまりありませんが、通常撮影ではそんなに意識することはないと思います。
EOS 7D Mark IIとの相性も良く、AF性能を存分に発揮できています。
測距点65点全てで測距可能で、サーボの効きもいいです。

しかし、登場から10年以上経過しているため、今後の修理対応が気になります。
使用頻度がかなり高く、すでに2度修理に出したくらいです。(部品の劣化、駆動関連の不具合など)
キヤノンのスタッフさんから代替品のご提案があったのですが、もうこれに近いレンズはないので難しい状況です。(最も近いので「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」)

対応カメラ及び制限事項

  • EF-Sマウント対応のキヤノン一眼レフカメラ
    (EOS 7D Mark II、90D、9000D、EOS Kissシリーズなど)
    ※EOS 6D、5D、1D-Xの各シリーズには装着不可

  • EF-Mマウント対応のキヤノンミラーレスカメラ
    → マウントアダプターEF-EOSMが必要

  • RFマウント対応のキヤノンミラーレスカメラ
    ※マウントアダプターEF-EOSRが必要
    ※撮影の際、APS-Cサイズにクロップ(縮小)される

参考リンク

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