コロナ騒動で思ったこと

前回は去年の12月に起こったコロナ騒動について投稿しました。

今回は騒動のその後についてと騒動でいろいろと思ったことや学んだことについて書いておきたいと思います。

去年の12月18日より営業を再開したわけですが、再開あたってはいろいろと考えなければならないことがありました。

まず、今後来店されるお客さまの中には、騒動を知らない方もいるわけです。

そのような方に対して、今回のことをお話するかしないか?

店のスタッフがコロナに感染した、という事実は、感染経路がどうであれ、イメージ的にあまりいいものではありません。

できれば話題にはしたくない所です。

しかし、それについては、敢えて全てのお客様に話すことにしました。

今後感染を経験した美容師Aが出勤して、隣の席で仕事をする場合、気まずい空気が流れるかもしれません。

それは承知の上でです。

ですので、まず美容師Aにことわりを入れ、その上でお客様にお話することにしました。

それがやはり誠実であると思うし、誰だってかかるかもしれないことを隠すのも違うなと。

むしろ、この経験をお客様に話すことで、コロナに対する意識を高めて感染に気をつけてもらい、またもし、周りで感染者や濃厚接触者が出た場合はどうなるか?どう対処すればいいか?を知ってもらいたいと思ったんですね。

あとは、正直に話すことで、事実と異なる情報が独り歩きするのを防ぐことにも繋がります。

保健所からは感染拡大がなかったことについて、消毒が適正に行われていたことが証明されたということと、対応の早さと判断について、称賛して頂きました。

逆にきちんと対策をしていれば、感染は防げますよ、ということを伝えることにもなるんじゃないかとも思いました。

お店を再開し、実際にお客さんにお話してみると、中にはびっくりする方もいらっしゃいました。

しかし、今のところ、お客様の中で怒ったり退いたりする方はいません。

今後、風評被害はあるかもしれませんが、今のところはまだ大丈夫なようで、自分たちの対応は間違ってなかいんじゃないかなと思っています。

次に、考えなければならなかったのは補償について。

当店はシェアサロンであり、働いている人はそれぞれ独立した立場でありますので、コロナによって店が閉鎖し、所属しているスタイリストが営業できなかったことに対して、美容師Aから金銭で補償したいという申し出がありました。

当然といえば当然ですよね。

しかし、このことについては他のスタイリストと話合いをし、補償はなしでよい、ということにしました。

実際にいつ誰がコロナにかかってもおかしくない状況で、たまたま最初に美容師Aが感染してしまった。
しかも、どこかに旅行にいったとか、会食したとかではなく、家庭内感染です。

家庭内感染はいくら気をつけていても防御は無理だと思います。
小さいお子さんが入ればほぼ不可能です。

そのような不可抗力に対して補償を求めるのはちがうんじゃないかと。
もし、今後誰かが感染して店が閉鎖してしまったら、その誰かが今度は補償しなければならない、ということになります。

そうではなく、今後は協力して感染拡大防止につとめ、誰かが感染したとしても店を閉鎖しなくても良いような対策をとるべきと判断しました。

もし一人でも補償を求めるなら、話はこじれていましたが、補償を求める人はいませんでした。
これはほんとにありがたいと思いました。

ただ、美容師Aは家族がPCR検査を受ける日に、店に何も伝えることなく出勤していました。

もちろん、伝えなければならない決まりはありませんでしたが。。。
せめてその一日でも出勤を自粛していたら、という思いはありました。
ですので、それについては今後は必ず相談して欲しいとお願いをしました。

今回のことではっきりわかったのは、人によってリスクに対する感受性が全く異なるということですね。

美容師Aは家族が濃厚接触者になったとしても、自分は症状もないし、かかっていないだろう→出勤しても大丈夫、ということだったと思います。

または、もしかすると、お客さんの予約はいかなる理由があっても反故にできない→感染拡大防止よりもお客さんの予約のほうが大事、という歪んだ責任感から出勤したのかもしれません。

いずれにせよ、ルールやガイドラインをしっかり制定することが大事だと思いました。

そしてもうひとつ、シェアサロンであるがゆえのジレンマにも、悩まされました。

シェアサロンでは基本的にそこで働く美容師を雇っているわけではないので、店内の活動内容や仕事について指示することはできません。
何より、シェアサロン運営者にとって、利用してくださる美容師さんはお客様であり、利益相反の存在になるので、それこそ、こうしたほうがいい、こうすべき、なんて言える立場ではないわけです。

ですが、同じ空間で働く以上、摩擦なく上手くやっているとはいえ、いろいろと言いたいことが出てきます。

そこを遠慮して、大きな問題に繋がっては本末転倒ですね。
やはり、事前にルールや仕組みをしっかり作り込むことが重要だなと感じました。

以上が今回のことで考えさせられたことです。

お店を運営していく上で、今後また感染者や濃厚接触者がでたとしても、最悪お店が閉鎖されないように対策を立てておけばよいと思います。

そのためには、まず、濃厚接触者と判定される基準を各管轄の保健所に問い合わせて把握しておくことが重要だと思います。

もちろん、感染してしまうとどうしようもないですが、濃厚接触者の濃厚接触者とならなければ、仕事はできます。

特に、シェアサロンで働く美容師のように、仕事が生活に直結していて、働かないと日銭が稼げない立場の方は、仕事ができなくなるので特に気をつけてください。
フリーランスの美容師さんは、予備で働く別のお店や場所を確保しておくことがリスク回避となります。
リスクに対して備えておきましょう。

首都圏では再度、緊急事態宣言が発動されようとしています。
美容業界にも何かしらの影響はあるでしょう。
しかし、売上がないと私達は生活していけません。
感染拡大に注意しながらも、経済を回していくことを考えましょう。
そのためにも、店舗の閉鎖を最低限避ける対策を打っておくことを強くお勧めしておきます。

コロナに関する投稿は以上となります。
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